曲亭馬琴は「南総里見八犬伝」の作者として有名です。
25歳の正月、山東京伝の門人、大栄山人という名で、黄表紙を売り出したのが、戯作者としての始まりです。
その頃、京伝の紹介で、版元の蔦屋重三郎のもとで番頭として働きながら黄表紙を書きます。
何作もの黄表紙を発表しますが、話題になる作品もなく、失敗に終わりますが、文化元年(1804年)、38歳の時に売り出した読本「月氷奇縁」が転機となって、以後、読本作者としての活躍が始まります。
文化4年から文化8年にかけて、源為朝を主人公にした読本「椿説弓張月」を発表します。挿絵を描いたのは葛飾北斎で、この作品は大いに受けて、歌舞伎にもなります。
そして、文化11年(1814年)から「南総里見八犬伝」を発表します。全98巻、106冊にも及ぶ大作が完結したのは天保13年(1842年)でした。「八犬伝」の挿絵を描いたのは北斎の弟子の柳川重信と北斎の弟子ではありませんが北斎に私淑していた渓斎英泉です。重信が天保3年に亡くなった後は二世重信を継いだ弟子が引き継ぎました。






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