南部を一回りしてから北に向かう予定です。
同じ日に、油屋のユラが今帰仁のお祭りの準備のために旅立ち、島添大里のミーグスクに滞在していたクチャとスミの2人も武当拳を身に付けて、ユラと一緒に故郷に向かいました。
名護でクチャとスミと別れ、今帰仁に着いたユラは、兄が店主を務めている「油屋」で昼食を取ると、グスクの外曲輪内にあるお芝居小屋に行きました。
お芝居小屋では十数人の娘たちが踊りの稽古に励んでいて、ユラの顔を見ると、みんながお帰りと言ってユラを迎えました。
ユラはみんなに「志慶真のウトゥタル」の台本を読んで聞かせ、とても面白いわと言ってみんなが喜びました。
ユラはサラにせがまれて、安須森ヌルから教わったお芝居の話や、親泊のウトゥタルのお墓で、女子サムレーのシジマが神人になった話を聞かせました。
奥間ヌルの娘さんの父親が、島添大里按司だっていう噂が流れたけど、本当なのとユラは奥間生まれのウクに聞きました。
ウクは驚いて、同じ奥間生まれのミサに聞くと、奥間ヌルが娘を産んだ年の正月に若様の婚礼があって、島添大里按司が来たと言いました。
その噂が流れたあと、首里にいた島添大里按司の奥方が島添大里グスクに乗り込んで行って、按司に刀を斬り付けて、按司はグスク内を逃げ回っていたという噂も流れたとユラは言いました。
山北王の攀安知が帰って来たとの知らせが入って、側室のクン、ウク、ミサは山北王を迎えるために出て行きました。
攀安知を一の曲輪の御殿まで送り、着替えを手伝っていたクンは、お芝居小屋でユラから聞いた奥間ヌルの話をします。
攀安知の顔色が急に変わったので、まずい事を言ってしまったかしらとクンは思って、攀安知のもとを去りました。
何かが壊れる音がして、控えていた侍女がおびえたような顔で首をすくめました。
攀安知は若い頃、奥間に行って奥間ヌルの美しさに惹かれて、奥間ヌルを口説きましたが、まったく相手にされず、ヌルはマレビト神と結ばれると言われ、そういうものなのかと信じていました。
奥間ヌルは攀安知にとって初恋の相手であり、儚い夢と終わった、手の届かない神聖な女性でした。
その奥間ヌルのマレビト神が島添大里按司だったなんて、絶対に許せない事です。
血が逆流しているかのように、今まで抑えていた怒りが一気に爆発して、攀安知は諸喜田大主を呼ぶと、奥間を攻め滅ぼせと命じました。
諸喜田大主は耳を疑いましたが、攀安知は、「皆殺しにして、村は焼き尽くせ。お前を奥間按司に任命する」と言いました。
諸喜田大主が何を言っても攀安知は耳を貸さず、これ以上怒らせると自分の首が危険だと思った諸喜田大主は、かしこまりましたと頭を下げて引き下がりました。
諸喜田大主は内密に事を運んだつもりでしたが、仲宗根大主が奥間攻めの事を妻に愚痴ったため、内緒の話なんだけどと言って、噂が少しづつ広まって、奥間の鍛冶屋の耳にも入りました。
奥間の鍛冶屋はすぐに奥間に飛んで行き、長老のヤザイムに知らせました。
ヤザイムから話を聞いた奥間ヌルはアカマルのウタキに行って、神様のお告げを聞きました。
中のウタキのアカマルの神様は口数が少なく、いつものように、「みんなを頼むぞ」と言いました。
西のウタキのヤクムの神様は、「村を捨ててもいいから民を守れ」と言いました。
東のウタキのシチャラヌルの神様は、「早くみんなを避難させなさい。その内に中山王が攻めて来る」と言いました。
シチャラヌルの神様は、各地の按司たちに側室を贈って、子孫を増やしてきたのは、今回のためだったのかもしれないと言いました。
シチャラヌルの神様と別れて、浜辺に来た奥間ヌルは、サハチと過ごしたあの日の事を思い出しました。
「あなたの夢は何なの」と奥間ヌルが聞いたら、サハチは笑いながら、「琉球を統一して、戦のない平和な島にする事さ」と言いました。
あの時は夢のような話だと思い、忘れていましたが、サハチは本気で琉球を統一するつもりなのかもしれないと思いました。
奥間ヌルは海の彼方を見つめながら、サハチの夢に奥間の存亡を懸けようと決心を固めました。
登場人物
・ファイテ(懐徳)
ファイチの長男。
ジルークと一緒に国子監に留学する。
留学する前にウニタキの娘ミヨンを妻に迎える。
5年後に帰国して、会同館でミヨンと涙の再会をする。
島添大里に帰り、一緒にソウゲン寺で学んでいた仲間たちに祝福される。
妻のミヨン、ジルークとミカ、ウニタルとマチルーと一緒に琉球一周の旅に出る。
・ミヨン
ウニタキの長女。
三弦が得意。
突然、ウニチルが妹だと言われて驚く。
ファイチの息子ファイテが留学する前に、ファイテの妻になる。
佐敷ヌルに頼まれて、義母のヂャンウェイと一緒に「瓜太郎」の台本を明国の言葉に直す。
島添大里グスクの十五夜の宴に参加する。
「武当山の仙人」の台本を明国の言葉に直す。
応天府の国子監に行って、ファイテと会って来たウニタルとマグルーからファイテの様子を聞く。
旅に出たファイリンとウニタルを心配して島添大里グスクのお祭りに来て、2人の無事を喜ぶ。
ファイリンが丸太引きのお祭りで優勝したので喜ぶ。
冊封使を招待した首里グスクの中秋の宴で、ウニタキと一緒に歌と三弦を披露する。
島添大里グスクの東曲輪で行なわれた娘たちの武当拳の勝ち抜き試合の準決勝でサスカサに負ける。
安須森ヌルの屋敷でリーポー姫の送別の宴が開かれ、別れを惜しむ。
5年間の留学を終えて帰って来た夫のファイテと涙の再会をして、話を聞く。
夫のファイテ、ジルークとミカ、ウニタルとマチルーと一緒に琉球一周の旅に出る。
・ジルーク
浦添按司の三男。
ファイテと一緒に国子監に留学する。
5年後に帰国して、好きだったミカが自分を待っていると知って嬉しくて目が潤んでくる。
島添大里に帰り、一緒にソウゲン寺で学んでいた仲間たちに祝福される。
ミカとの婚約が決まる。
婚約者のミカ、ファイテとミヨン、ウニタルとマチルーと一緒に琉球一周の旅に出る。
・ミカ
島添大里の女子サムレー。
ジルークを待つためにお嫁に行かずに女子サムレーになる。
島尻大里グスクに来たジルークと涙の再会をして、ジルークとの婚約が決まる。
婚約者のジルーク、ファイテとミヨン、ウニタルとマチルーと一緒に琉球一周の旅に出る。
・ウニタル
ウニタキの長男。
奥間のサタルーと一緒にヤマトゥに行く。
ササたちと一緒に熊野に行く。
マグルーと一緒に唐旅に出る。
帰国してマチルーと再会する。
サハチの娘マチルーを妻に迎える。
マチルーと一緒に「まるずや」巡りの旅に出る。
何者かに襲撃されて父親に助けられ、父親から三星党の事を聞く。
奥間に行き、義兄のサタルーに歓迎され、サタルーの案内で今帰仁に行く。
ビンダキの山頂で、サハチが独り言を言うのを聞いて驚く。
ウニタキに命じられて、マチルーと一緒にリーポー姫を守る。
リーポー姫と一緒に今帰仁に行き、国頭に行く。
比地の大滝に行き、奥間に行き、国頭に戻って船で今帰仁に行き、油屋の船に乗って浮島に帰る。
松堂夫婦と一緒にヤンバルに行くハルとシビーの護衛として従う。
国頭で屋嘉比のお婆がシジマが神人だと言ったので驚き、親泊でシジマがウトゥタルの声を聞いたので驚く。
旅から帰って、シジマが神人になったと女子サムレーたちに教え、サハチも神人だと知って驚く。
妻のマチルー、ファイテとミヨン、ジルークとミカと一緒に琉球一周の旅に出る。
・マチルー
サハチの次女。
唐旅から無事に帰国したウニタルと再会する。
ウニタルに嫁ぐ。
ウニタルと一緒に「まるずや」巡りの旅に出る。
何者かに襲撃されて義父のウニタキに助けられ、ウニタキから三星党の事を聞く。
奥間に行き、兄のサタルーに歓迎され、サタルーの案内で今帰仁に行く。
ウニタキに命じられて、ウニタルと一緒にリーポー姫を守る。
リーポー姫と一緒に今帰仁に行き、国頭に行く。
比地の大滝に行き、奥間に行き、国頭に戻って船で今帰仁に行き、油屋の船に乗って浮島に帰る。
松堂夫婦と一緒にヤンバルに行くハルとシビーの護衛として従う。
国頭で屋嘉比のお婆が安須森ヌルは凄いヌルだと言ったので、自分の事のように嬉しくなり、シジマが神人だと言ったので驚く。
親泊でシジマがウトゥタルの声を聞いたので驚く。
旅から帰って、シジマが神人になったと女子サムレーたちに教え、サハチも神人だと知って驚く。
夫のウニタル、ファイテとミヨン、ジルークとミカと一緒に琉球一周の旅に出る。
・ユラ
油屋ウクヌドーの三女。
今帰仁で生まれるが、12歳の時、父親と一緒に首里に移る。
首里グスクの娘たちの剣術の稽古に通う。
首里グスクのお祭りでお芝居「瓜太郎」を観て、お芝居にはまって、各地のお祭りに行ってお芝居を観る。
女子サムレーになりたいと言ったら両親に反対される。
南部の戦で婚約者が戦死して、親が決めた嫁入りは中止となる。
今帰仁のお祭りでお芝居を演じる事に決まり、台本を書くため今帰仁に呼ばれる。
娘たちに演技指導をして、お祭りのお芝居を成功させる。
来年の今帰仁のお祭りのために、「志慶真のウトゥタル」の台本を書き、安須森ヌルに見てもらうためにサハチと一緒に島添大里グスクに行く。
安須森ヌルに才能を認められ、お芝居に関する様々な事を学ぶために安須森ヌルの屋敷に滞在する。
今帰仁のお祭りの時、舞台作りを手伝ってくれたサタルーが島添大里グスクに来たので驚く。
松堂夫婦、ハルとシビーたちと一緒に名護、国頭に行き、喜如嘉の長老から千代松と志慶真のウトゥタルの話を聞く。
屋嘉比のお婆からウトゥタルの事を聞き、シジマが神人だった事を知る。
奥間に行って「志慶真のウトゥタル」の台本を書き直し、親泊のウトゥタルのお墓でシジマがウトゥタルの声を聞き、シジマに頼んでウトゥタルから様々な事を聞く。
旅から帰って、シジマが神人になったと女子サムレーたちに教え、サハチも神人だと知って驚く。
「志慶真のウトゥタル」の台本作りに熱中する。
クチャとスミを連れて名護に行き、2人と別れて今帰仁に行き、今帰仁グスク内のお芝居小屋に顔を出して、完成したお芝居の台本「志慶真のウトゥタル」を披露して喜ばれる。
奥間から贈られた側室のウクとミサに、奥間ヌルの娘の父親が島添大里按司なのか確認する。
・クチャ
名護按司の妹。母は奥間の側室。
攀安知の次女マナビーの侍女だった。
兄に命じられて王女たちを出迎える。
王女たちと一緒に来たンマムイと再会して、マナビーの事を聞く。
松堂夫婦と一緒に島添大里グスクに行き、マナビーと再会する。
マナビーと一緒に馬天浜のヂャンサンフォンを忍ぶお祭りに参加する。
島添大里グスクの東曲輪で行なわれた娘たちの武当拳の勝ち抜き試合を見て感激し、武当拳を身に付けるまでは名護に帰らないとスミと誓い合う。
安須森ヌルの屋敷でリーポー姫の送別の宴が開かれ、別れを惜しむ。
ミーグスクに来たマルと再会する。
松堂夫婦は名護に帰るが武当拳を身に付けるためにスミと一緒に島添大里に残る。
油屋のユラと一緒に名護に帰る。
・スミ
松堂の孫。父は兼久大主。
クチャの弟子
松堂夫婦と一緒に島添大里グスクに行き、憧れていたマナビーと会う。
マナビーと一緒に馬天浜のヂャンサンフォンを忍ぶお祭りに参加する。
島添大里グスクの東曲輪で行なわれた娘たちの武当拳の勝ち抜き試合を見て感激し、武当拳を身に付けるまでは名護に帰らないとクチャと誓い合う。
安須森ヌルの屋敷でリーポー姫の送別の宴が開かれ、別れを惜しむ。
ミーグスクに来たマルと会う。
松堂夫婦は名護に帰るが武当拳を身に付けるためにクチャと一緒に島添大里に残る。
油屋のユラと一緒に名護に帰る。
・サラ
喜如嘉の長老の孫娘。
父は今帰仁のサムレー総大将浦崎大主。
仲良しのマナビーとサラと一緒に弓矢の稽古を始める。
マナビーが6人の侍女を迎え、サラとマルは侍女たちの指南役になる。
マナビーが南部に嫁ぎ、マルは父を手伝うために山に入る。
油屋のユラと一緒にお祭りの準備を始める。
今帰仁のお祭りのお芝居「瓜太郎」で瓜太郎を演じて評判になる。
今帰仁グスク内のお芝居小屋に来たユラから、お芝居の台本「志慶真のウトゥタル」を披露されて感激し、絶対に主役の座をつかもうと決心する。
・ウク
奥間から贈られた山北王の側室。
外曲輪にできたお芝居小屋で、娘たちに踊りや笛を指導している。
娘のママキはお芝居に夢中になっていて、攀安知はママキのためにお芝居小屋を建てた。
・クン
国頭按司の娘。
攀安知の側室。
保栄茂按司の妻になったマサキと山南王の世子になったミンの母親。
久し振りに攀安知と一緒に沖の郡島に行く。
王女たちを案内して国頭グスクに連れて行く。
2人の子供が南部に行ってしまったので、ウクとサラを手伝っている。
ユラから聞いた奥間ヌルの話を攀安知に言ってしまい、攀安知の怒りを爆発させてしまう。
・ミサ
奥間から贈られた山北王の側室。
父親は思紹。
外曲輪にできたお芝居小屋で、娘たちに踊りや笛を指導している。
・攀安知(はんあんち)
山北王。
父はa、母は名護按司の娘。童名はハーン。
祖父は初代山北王の帕尼芝(はにじ)。
妻は武寧(ぶねい)の娘、マアサ。
奄美大島攻めを失敗した腹いせに伊平屋島を攻める。
中山王に奪われた与論島を取り戻すために中山王と同盟する。
娘婿の保栄茂按司を助けるために南部に兵を送る。
若按司のミンを山南王の世子として送り込み、山南王を倒そうとたくらむ。
女たちを連れて沖の郡島に行き、クーイの若ヌルと出会い、一目惚れをして側室に迎える。
今帰仁のお祭りにクーイの若ヌルを呼び、城下に屋敷を用意して入り浸る。
湧川大主が鬼界島攻めに行った後、クーイの若ヌルに会うため沖の郡島に行くが、新しい海賊がやって来たので、慌てて運天泊に行き、海賊を歓迎する。
今帰仁に来た王女たちと会い、歓迎する。
お寺も三つ建って首里は都として完成しつつあるし、浮島には南蛮の船も来ている。そろそろ首里を奪い取る時期が来たのかもしれないと琉球の絵地図を眺めながら首里グスクを攻める作戦を練る。
新しい進貢船は下賜されたが、リュウインを明国に置いて来たテーラーを怒鳴り、高価な茶碗を投げつける。
鬼界島攻めに失敗した湧川大主を怒鳴って追い返す。
新年に挨拶に来た湧川大主とテーラーを追い返し、新年の行事を終えると沖の郡島に行ってクーイの若ヌルと会う。
機嫌良く今帰仁に帰ってきたが、クンから奥間ヌルのマレビト神が島添大里按司だと聞いて、抑えていた怒りを爆発させ、奥間を攻め滅ぼせと諸喜田大主に命じる。
・諸喜田大主
ジルー。
今帰仁のサムレー大将。
妻は志慶真の長老の孫娘マカーミ。
湧川大主と一緒に鬼界島を攻める。
山北王の兵を率いて南部に来て、本部のテーラーに山北王の作戦を告げる。
新兵器を使って島尻大里グスクの門を壊して攻め込む。
島尻大里グスクを攻め、山南王に命じられた通りに山南王の役人たちを皆殺しにする。
湧川大主と一緒に鬼界島を攻めるが敗れる。
援軍が来て、鬼界島に総攻撃を掛けるが敵の罠にやられて敗北する。
運天泊に帰り、兵を率いて今帰仁に帰る。
突然、山北王から奥間を攻め滅ぼせと命じられ、耳を疑うが、山北王は何を言っても聞く耳を持たず、これ以上怒らせたら自分の首が危ないと思い承諾する。
サムレー大将の並里大主と仲宗根大主に奥間攻めを話し、兵たちにはどこを攻めるか教えるなと言う。
・並里大主
今帰仁のサムレー大将。
諸喜田大主から奥間攻めの話を聞き、仕方なく戦の準備を始める。
・仲宗根大主
今帰仁のサムレー大将。
祖母は奥間から贈られた側室。
諸喜田大主から奥間攻めの話を聞き、仕方なく戦の準備を始める。
・奥間の長老
奥間大主。ヤザイム。
妻は察度の娘サクラ。
サクラを妻に迎えた後、サクラを連れて浦添に行き察度に挨拶をする。
当時、4歳だったトゥイに会っている。
ナーサが連れて来たトゥイを歓迎して、妻のサクラを紹介する。
今帰仁に行くトゥイをサタルーとクジルーに案内させる。
奥間に来た松堂夫婦、ハルたちを歓迎する。
今帰仁の鍛冶屋から山北王の奥間攻めを聞き、奥間ヌルとサタルーを呼んで対策を練る。
・奥間ヌル
先代の奥間ヌルの孫。
サハチの息子サタルーが生まれた時、「龍の子が生まれた」という神様の声を初めて聞く。
祖母が亡くなり、奥間ヌルを継ぐ。
サタルーの婚礼に来たサハチと結ばれて跡継ぎの娘ミワを産む。
奥間に来た佐敷ヌルと気が合い、一緒に安須森に行く。
屋嘉比のお婆に呼ばれて国頭按司の船に乗ると馬天ヌルたちがいたので驚く。
馬天ヌルと一緒にウタキ巡りの旅をして、首里に行きサハチと会う。
馬天ヌルと一緒に南部のウタキ巡りの旅をする。
セーファウタキで豊玉姫から天孫氏だと言われて喜ぶ。
与那原に行きヂャンサンフォンのもとで一か月の修行をする。
ヌルたちの安須森参詣に参加する。
ナーサが連れて来たトゥイを歓迎する。
奥間に来た玻名グスクヌルから、ササの弟子たちが南の島に行って神人になったと聞いて、ミワをササに預けようと思い、玻名グスクヌルと一緒に島添大里グスクに送る。
安須森参詣に参加して、安須森ヌルからミワの事がみんなにばれたと告げられ、これでよかったと思う。
ヤザイムから山北王の奥間攻めを聞き、アカマルのウタキに入って神様のお告げを聞く。
中山王が攻めて来ると言ったシチャラヌルの神様の話を聞いて、サハチと過ごしたあの日の事を思い出し、琉球を統一すると言ったサハチの夢に奥間の存亡を懸けようと決心を固める。
・サタルー
奥間大主の跡継ぎ。
父はサハチ。
妻はヤザイムの娘リイ。
奥間に来た弟のサグルーとジルムイを歓迎する。
国頭按司の材木を運んで首里に来る。
奥間に来たナナに惚れて、ナナに会いに島添大里に行く。
ササたちと一緒に久高島に行く。
ウニタル、シングルーと一緒にヤマトゥに行く。
ササたちと一緒に熊野に行く。
奥間で焼き物をやろうと考え、瀬戸に行き、焼き物を見る。
佐敷ヌルとササたち、マツとトラを連れて奥間に帰る。
穴窯を作って、焼き物に熱中する。
南部で戦が始まったので、「赤丸党」を連れて島添大里に来る。
タブチが山南王の座から降りたと聞いて驚き、思紹たちと今後の作戦を練る。
ウニタキと一緒にグスク攻めの下準備をする。
サハチの許可を得て、与那原にいるナナに会いに行く。
ナナたちと一緒に玻名グスクに戻ってきて、具志頭グスクに行った後、サハチに持ち場に戻れと言われる。
山グスクの陣地にいたが、奥間大親が玻名グスク按司になったと聞いて玻名グスクに来る。
山グスクを攻め取るために赤丸党の者たちと一緒に崖登りの訓練をする。
山グスクの大岩を攻略して、下のグスクを攻め落とし、崖をよじ登って上のグスクを攻め落とす。
奥間に来たトゥイを歓迎し、トゥイがヤマトゥに行きたいと言ったので、親父に頼めば交易船に乗れると言う。
トゥイを案内して今帰仁に連れて行く。
護衛のサムレーに扮して、トゥイと一緒に今帰仁グスクに入る。
研ぎ師ジルキチの家族と他魯毎に送る側室を連れて浮島に来て、島尻大里グスクでユリたちを手伝う。
ユリたちと一緒に島添大里グスクに行き、サハチに今帰仁グスクの様子を話す。
ナナがそろそろ帰って来る頃だと南部に来て、山グスクにいた時、知らせを聞いてシラーと一緒に浮島に行き、ナナとの再会を喜ぶ。
ササたちと一緒にセーファウタキに行き、玉グスクに行き、垣花の城下に行き、知念グスクに行く。
ササたちと浮島に行って、ヒューガと会う。
ヤマトゥに行くナナを見送る。
国頭按司の材木を運んできて、サハチから松堂夫婦を送るように頼まれ、ハルとシビーたちも連れて行く。
名護から国頭に行き、奥間に帰り、ハルたちを親泊に連れて行き、湧川大主が帰って来たという知らせを受け、ハルたちを名護に送る。
ヤザイムから山北王の奥間攻めを聞き、戦って追い返そうと主張するが、アカマルのウタキから出て来た奥間ヌルから、「一切、戦ってはだめよ。みんな、逃げるのよ」と言われて睨まれると、何も言えない。
アカマル
ヤマトゥの鍛冶屋で、弟子たちを引き連れて琉球に来て奥間に落ち着く。
アカマルのウタキに来た奥間ヌルに、いつものように、みんなを頼むぞと言う。
ヤクム
アカマルの妹。初代奥間ヌル。
二代目ヌルを継いだ娘が若死にしてしまい、奥間に逃げて来たシチャラヌルに三代目奥間ヌルを継がせる。
アカマルのウタキに来た奥間ヌルに、村を捨ててもいいから民を守れと言い、天孫氏にこだわるなと言う。
シチャラヌル
安須森が滅ぼされた時の安須森ヌルの妹。
奥間に逃げ、三代目奥間ヌルを継ぐ。
姉の敵を討つため、今帰仁按司に美女を側室として贈る。
考えを改めて、奥間を守るために、各地の有力な按司に美女を側室として贈る。
アカマルのウタキに来た奥間ヌルに、中山王が奥間を助けるために今帰仁に攻めて来るから逃げなさいと言い、各地の按司たちに側室を贈って、子孫を増やしてきたのは、今回のためだったのかもしれないと言う。
