2020年07月26日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 191.キキャ姫の遊戯

琉球に来ていた鬼界島(喜界島)の船を永良部島沖で沈める事に成功した湧川大主は機嫌良く、奄美大島の万屋に着きました。
万屋は奄美按司がいる赤木名の反対側にあって、鬼界島攻めの拠点として、小高い丘の上に万屋グスクが築かれていました。
去年、来られなかった湧川大主は奄美按司に命じて、万屋にグスクを築かせたのです。
案内してくれた万屋之子から、湧川大主の屋敷の隣りにあるのはマジニの屋敷だと聞いて喜びますが、マジニは留守でした。

鬼界島の絵図を見ながら、マジニの事をあれこれ想っていたら、奄美按司が何台もの荷車と女たちを連れてやって来ました。
マジニは若ヌルと一緒に夕方に帰って来て、グスクが賑やかなのに驚き、湧川大主に会いに来ました。
一年半振りに見るマジニは何となく神々しく見え、以前よりも美しくなっているようです。
歓迎の宴が終わったあと、やっと二人きりになれた湧川大主とマジニは、満月の下、浜辺を散歩しました。

配下の者を鬼界島に送って、敵の状況を調べた湧川大主は綿密な作戦を練って、総攻撃を掛けました。
鉄炮を合図に、瀬玉泊、小野津、湾泊の三カ所から攻めましたが、待ち構えていた敵の罠にはまって兵を失い、前回のように鉄炮を恐れて逃げ散る事もなく、船には穴を開けられました。
去年、来なかったので、敵に準備の時間を与えてしまったと湧川大主は悔しがりました。

見事に敵を追い返したので、島ヌルのミキは花良治のウタキに登って、キキャ姫にお礼を言いました。
これからが面白くなるのよとキキャ姫は楽しそうに笑いました。










登場人物

・湧川大主
攀安知の弟。
妻は羽地按司の娘、ミキ。
テーラーと一緒に兵を率いて奄美大島を攻め、北半分を支配下に組み込む。
明国の海賊リンジョンシェンを迎える。
与論島を奪い返すために、中山王と同盟するように山北王に勧める。
与論島に行き、按司を入れ替える。
運天泊に来たヂャンサンフォンから武当拳の指導を受ける。
鉄炮を積んだ武装船で鬼界島を攻め取る。
マジニを奄美大島の赤木名に送り、あとの事を鬼界按司に任せて、今帰仁に帰る。
鬼界按司が全滅したとの知らせを受けて愕然となり、来年こそは必ず鬼界島を奪い取る決心する。
妻が亡くなり、鬼界島攻めは中止となる。
今帰仁のお祭りが終わると鬼界島を攻めるために出陣する。
琉球に来ていた鬼界島の船を永良部島沖で沈める。
鬼界島を攻めるが敵の罠にやられて失敗する。

・万屋之子
奄美按司の家臣。
万屋グスクを守っていて、湧川大主が来た事を奄美按司に伝える。

・諸喜田大主
ジルー。
今帰仁のサムレー大将。
妻は志慶真の長老の孫娘マカーミ。
湧川大主と一緒に鬼界島を攻める。
山北王の兵を率いて南部に来て、本部のテーラーに山北王の作戦を告げる。
新兵器を使って島尻大里グスクの門を壊して攻め込む。
島尻大里グスクを攻め、山南王に命じられた通りに山南王の役人たちを皆殺しにする。
湧川大主と一緒に鬼界島を攻める。

・奄美按司
志慶真大主の次男、シルータ。
湧川大主に命じられて、万屋にグスクを築く。
万屋に来た湧川大主を迎えて、歓迎の宴を開く。

・マジニ
武寧の娘で、前浦添ヌル。
ンマムイの腹違いの妹。
山北王妃のマアサは同母姉。
父武寧が殺され、姉を頼って今帰仁に逃げる。
山北王に父の敵を討ってくれと頼むが、山北王は中山王と同盟してしまう。
今帰仁ヌルと喧嘩して、奄美大島に行き、湧川大主と結ばれる。
鬼界島でキキャ姫の話を聞いて、キキャ姫が御先祖様だと知る。
若ヌルを育てるために奄美大島の赤木名に行き、湧川大主と別れる。
赤木名のウタキでハッキナ姫の声を聞き、カサン姫に会いにアマンデーに登る。
カサン姫から鬼界島の歴史を教わり、島を守るために湧川大主を倒さなければならないと言われて悩む。
万屋グスクが完成すると若ヌルを連れて赤木名から万屋グスクに移る。
万屋に来た湧川大主と再会する。

・奄美若ヌル
奄美按司の娘、クヌファ。
マジニの弟子。

・ギン爺
阿多鎮西入道為忠。
先代の御所殿。
ヌルの世話役に化けている。

・島のヌル
ミキ。
ギン爺の娘。母は先代の島ヌル。
マジニを連れて古いウタキに行き、キキャ姫と会わせる。
諸喜田大主と結ばれ、娘リュウを産む。
キキャ姫に言われた通りに事を運んで、攻めて来た湧川大主を追い返す。

・左馬頭
奄美大島の戸口の住む平行盛の子孫。
万屋に来た湧川大主に会いに来る。

・根謝銘大主
鬼界按司。
国頭按司の弟。先代鬼界按司の兄。
弟の敵を討つため、鬼界按司として、湧川大主と一緒に鬼界島を攻める。

・御所殿
阿多源八為隆。
鬼界島の領主。
鬼界島に攻めて来た前与論按司を痛い目に遭わせて追い返す。
湧川大主が攻めて来た時、ガマの中に隠れていて、湧川大主が去った後、鬼界按司たちを倒して、島を取り戻す。
二度目に湧川大主が攻めて来た時、罠を仕掛けて追い返す。

・青鬼
松田刑部。
源八の侍大将。
背丈が7尺近い大男。
琉球に取り引きに行き、石を積んだ船をわざと湧川大主に奪わせる。

・キキャ姫
ユンヌ姫の娘。
鬼界島の神様。
鬼界島に来たマジニに、マジニの母親の先祖は鬼界島の出身だと教える。
湧川大主相手の戦を楽しむ。


・カサン姫
キキャ姫の三女。
アマンデーの神様。
アマンデーに来たマジニに鬼界島の歴史を教え、島を守るために湧川大主を倒さなければならないと言う。


・ハッキナ姫
カサン姫の次女。
赤木名山の神様。
赤木名山に来たマジニに声を掛け、マジニが奄美大島に来たのは鬼界島を守るためだと言い、母のカサン姫に会うように勧める。





尚巴志伝
posted by 酔雲 at 09:17| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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