2020年05月20日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 125.五人の御隠居

島添大里グスクから豊見グスクに帰ったタルムイは母の山南王妃がいたので驚きました。
母は父親のシタルーが八重瀬按司のタブチに殺されたと言って嘆きます。
タルムイには信じられませんでした。
父上の無念を必ず晴らすのよと母は言い、敵は必ず討ちますとタルムイは強い口調で言いました。

父親を探していた長嶺按司、兼グスク按司、保栄茂按司が帰って来て、豊見グスクヌルとタルムイの妻、マチルーも呼んで、王妃は父親の死を告げました。
皆、信じられないと言った顔で王妃を見つめ、八重瀬グスクを焼き払ってしまえと長嶺按司は言いました。

タルムイは山南王の死を小禄按司、瀬長按司、与座按司、伊敷按司、真壁按司に伝えて、味方になってくれるように頼みましたが、山南王の軍師の立場だった李仲按司が明国に行っていて留守なのは残念な事でした。
王妃は石屋のテハを使って、島尻大里グスクの様子を探らせました。

首里に行ったサハチは思紹にシタルーの死を伝えて、苗代大親、馬天ヌル、マチルギを呼んで、今後の対策を考えました。
ウニタキと奥間大親が来て、摩文仁大主、山グスク大主、ナーグスク大主、中座大主が島尻大里グスクに入って行ったと知らせます。

山南王になる決心をしたタブチは、シタルーの書斎で四人の隠居たちと祝い酒を飲んでいました。









登場人物

・豊見グスク按司
シタルーの長男タルムイ。
妻は尚巴志の妹マチルー。
チューマチとマナビーの婚礼で山南王の代理を務める。
父が義兄のサハチに刺客を送ったと聞いて驚く。
島添大里グスクにサハチを訪ねて、刺客の事を確認する。
父が叔父のタブチに殺された事を知り敵討ちを誓う。

・トゥイ
山南王妃。
シタルーの妻。
察度の娘。母親は高麗人で武寧の同母妹。
豊見グスクヌル、タルムイ、ウミトゥク、ジャナムイ、マジニ、グルムイの母。
摩文仁大主は異母兄、瀬長按司は異母弟。
シタルーがタブチに殺され、重臣たちがタブチを山南王にしようと企むのを知って、島尻大里グスクから逃げて豊見グスクに行く。
石屋のテハを使って、島尻大里グスクの様子を探る。

・長嶺按司
シタルーの娘婿。
高麗に逃げた山南王の弟。
妻はタルムイの妹マジニ。
久米村に新しい遊女屋ができたので、父はそこに行ったに違いないと思う。
義父の死を知って敵討ちを誓う。

・兼グスク按司
シタルーの次男ジャナムイ。
妻は先代の中城按司の娘。
ンマムイが阿波根グスクを出て行ったあと、兼グスク按司になる。
来年、進貢船に乗って明国に行って来いと父から言われたので、父は久米村に行ったのだろうと思う。
父の死を知って敵討ちを誓う。

・保栄茂按司
シタルーの三男グルムイ。
妻は山北王の娘マサキ。
父の死を知って敵討ちを誓う。

・豊見グスクヌル
山南王シタルーの娘、マナビー。
豊見グスク按司の姉。
馬天ヌルと一緒に南部のウタキ巡りの旅をする。
ヌルたちの安須森参詣に参加する。
敵討ちよりも先に父の遺体を引き取ってと言う。

・マチルー
豊見グスク按司の妻。
尚巴志の妹。
チューマチとマナビーの婚礼で山南王妃の代理を務める。
山南王の死を知って、早く、中山王に知らせなくては思う。

・テハ
石屋の頭領テサンの弟。
シタルーのために情報集めをしていたが、王妃に弱みを握られている。

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。
笛が得意。マチルギからもらった一節切の稽古に励んでいる。
佐敷のお祭りで一節切を初披露して喝采を浴びる。
梅雨が明け、ウニタキ、ファイチと一緒にヤマトゥと朝鮮の旅に出る。
高橋殿の屋敷で一節切を吹くと美女が現れて華麗に舞う。
高橋殿に連れられて登った七重の塔で将軍様と会う。
高橋殿と一緒に鞍馬山に行く。
増阿弥の一節切を聴いて感激する。
対馬でイトと再会し、娘のユキと、孫娘のミナミと会う。
朝鮮の都、漢城府に行く。
開京に行き、早田左衛門太郎と再会する。
漢城府で李芸と会う。
思紹が明国に行き、留守を守る。
ンマムイを東方に寝返らせる。
メイユーを側室に迎える。
タブチを進貢船の副使に任命する。
ウニタキと一緒に伊平屋島に行く。
琉球に来た慈恩禅師と二階堂右馬助を伊平屋島で迎える。
ササたちを連れて与論島に行く。
シタルーからハルを側室として贈られる。
琉球に来たサイムンタルーとイトたちを歓迎する。
四男のチューマチの妻に山北王の娘マナビーを迎える。
サイムンタルーとイトたちを連れて慶良間の島に行く。
首里に来た奥間ヌルに驚く。
三姉妹と一緒に来たソンウェイと再会する。
島添大里グスクの十五夜の宴で一節切と横笛を吹く。
ユーナのお陰でシタルーが送った20人の刺客を倒す。
琉球に来たマツとトラを歓迎する。
首里グスクのお祭りで一節切を吹いて、スサノオの声を聞く。
慶良間の島に行って、スサノオとユンヌ姫の声を聞く。
マグルーとマウミが恋仲だと知って驚き、喜ぶ。
メイユーが女の子を産んだと聞いて喜ぶ。
チヌムイがシタルーを殺したという噂を聞いて驚き、戦の準備をするために首里に行く。

・思紹
中山王。サハチの父親。
佐敷按司を隠居して、東行法師を名乗り、慶良間の島で若い者たちを鍛える。
一千人の兵を育て、その兵力によって、中山王武寧を倒し、中山王となる。
王となってもじっとしているのは苦手で、兵たちの指導をしている。
首里グスクに築いている楼閣に飾る彫刻作りに熱中している。
ヂャンサンフォンと一緒に明国に行き、武当山、華山に登る。
琉球に来た慈恩禅師を歓迎する。
伊平屋島と伊是名島を守るために与論島を奪い取れと命じる。
山北王の書状を読んで、重臣たちと話し合い、山北王との同盟を了承する。
琉球に来たサイムンタルーと再会する。
サハチからシタルーの死を聞いて驚き、今後の対策を練る。

・馬天ヌル
中山王思紹の妹。
霊力が高く、各地のヌルたちに慕われている。
娘のササも霊力が高い。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。
ヂャンサンフォンのもとで一か月の修行をして、「ティーダシルの石」があるに違いないと気づく。
ササを連れて、「ティーダシルの石」を探しに行くが見つからず、その時が来るまで待とうと思う。
ササに連れられてセーファウタキで豊玉姫と会い、ティーダシルは石ではなく、鏡だと知る。
チューマチとマナビーの婚礼の儀式を執り行なう。
しゃべれるようになったカミーを連れて、ヤンバルのウタキ巡りの旅に出る。
屋嘉比のお婆と一緒に安須森に登り、神様からお礼を言われる。
浦添で朝盛法師のウタキを見つけて、仲順で舜天の声を聞く。
浦添ヌルのカナを連れて南部のウタキ巡りの旅をする。
サスカサと一緒に島添大里グスクの十五夜の宴の準備をする。
各地のヌルたちに声を掛けて安須森参詣を行なう。
首里グスクで十五夜の宴を行なう。
シタルーの死を聞いて驚き、ウミトゥクに知らせなければと思う。

・苗代大親
中山王思紹の弟。武術師範。
サムレーたちの総大将。
シタルーの死を聞いて驚き、糸満川を挟んで戦になりそうだと思う。

・マチルギ
サハチの妻。伊波按司の妹。
女子サムレーたちの総大将。
島添大里按司の奥方だが、首里にいる事が多い。
女たちを連れてヤマトゥに行く。
対馬で船の操縦に熱中する。
サグルーが山南王の婚礼に出掛けたと聞いて驚き、心配して、島添大里グスクに飛んでくる。
佐敷のお祭りで、チルーとフカマヌルの話を聞く。
メイユーをサハチの側室にする。
山北王との同盟に反対するが、思紹に説得されて同盟しようと言う。
山南王から贈られたハルをサハチの側室に迎える。
琉球に来たイトたちを歓迎する。
今帰仁から嫁いできたマナビーを歓迎する。
首里に来た奥間ヌルを迎え、一緒に酒を飲み語る。
ユーナが山南王の間者だったと知って、もっとよく調べるべきだったと後悔する。
マグルーがマウミの心を捕らえたとサハチから聞いて喜ぶ。
チヌムイがシタルーを殺したと聞いて驚く。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻はサハチの叔母のチルー。
サハチを守るために一緒に明国に行く。
弁ヶ岳の新しい拠点が完成する。
三弦と歌が得意。
佐敷のお祭りで、フカマヌルとの事がチルーにばれて頭を下げる。
サハチとファイチと一緒に朝鮮、ヤマトゥの旅に出る。
朝鮮は母親の故郷なので、どんな所なのか楽しみにしている。
高橋殿の屋敷で対御方と会う。
高橋殿に連れられて登った七重の塔で将軍様と会う。
サハチと一緒に対馬に行く。
サハチと一緒に朝鮮の漢城府まで行く。
開京の楽器工房で持って来た三弦を手放すが、妓楼で妓女から古い三弦を贈られる。
配下のリリーがウニタキの子供を産んでしまい悩んでいる。
娘のミヨンがファイチの息子のファイテと仲がいいので、嫁に出したくないと悩んでいる。
ンマムイを守るために今帰仁に行く。
娘のミヨンをファイチの息子ファイテに嫁がせる。
サハチと一緒に伊平屋島に行く。
与論島を奪い取る準備のために与論島に行き、従妹の麦屋ヌルと再会する。
苗代之子と一緒に与論按司を倒して与論島を奪い取る。
中山王が山北王と同盟したあと、今帰仁に「まるずや」を開いてヤンバルの按司たちと取り引きを始める。
配下の旅芸人たちに今帰仁グスクで、お芝居「小松の中将様」を演じさせる。
アカーからシタルーが行方不明になったと聞くが、明日になればひょっこり現れるだろうと思う。
チヌムイがシタルーを殺したという噂を聞いて驚き、配下の者たちに真相を探らせる。

・奥間大親
ヤキチ。尚巴志を守るために奥間から送られた鍛冶屋。
中山王の重臣。
馬天ヌルたちの護衛として、一緒に旅をする。
山南王の死を聞いて驚き、ウニタキと共に島尻大里グスクの様子を探る。

・タブチ
八重瀬按司。
汪英紫の長男。山南王(シタルー)の兄。
中山王の武寧と組んでシタルーを倒し、山南王になるつもりだったが、尚巴志に邪魔される。
尚巴志を恨むが、父も弟も行った事のある明国に行ってみようと考え、中山王に従う。
具志頭グスクを攻めて、按司を入れ替える。
従者として、四度、唐旅に出る。
サハチに新グスクを貸す約束をする。
サハチに頼まれ、中山王の副使を務める。
米須按司と玻名グスク按司を明国に連れて行く。
明国から獅子舞を持ってくる。
中山王の正使として明国に行く。
明国の文人たちと付き合うようになり、漢詩を始めたり、ヂャンサンフォンから笛を習ったりしている。
チヌムイがシタルーを討ったと聞いて驚くが、命懸けで戦ったチヌムイを守らなければならないと覚悟を決める。
チヌムイの身代わりとして死を覚悟で、シタルーの遺体を運んで島尻大里グスクに行く。
重臣たちの反応に驚き、山南王になる決心をする。
摩文仁大主、山グスク大主、ナーグスク大主、中座大主を呼んで、今後の作戦を練りながら祝い酒を飲む。

・摩文仁大主
武寧の弟。先代の米須按司
山南王の進貢船で明国に行き、順天府(北京)でタブチと会う。
タブチが副使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
タブチが正使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
隠居して摩文仁大主を名乗る。
シタルーが殺され、タブチを山南王にするための作戦を練る。

・山グスク大主
先代の真壁按司。
タブチが正使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
シタルーが殺され、タブチを山南王にするための作戦を練る。

・ナーグスク大主
先代の伊敷按司。
タブチが正使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
シタルーが殺され、タブチを山南王にするための作戦を練る。

・中座大主
先代の玻名グスク按司。
タブチの義兄。
タブチが副使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
タブチが正使を務める中山王の進貢船に乗って明国に行く。
隠居して中座大主を名乗る。
シタルーが殺され、タブチを山南王にするための作戦を練る。




尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 12:25| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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