2018年09月10日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 50.天空の邂逅

高橋殿は酒が強く、皆が酔い潰れても最後まで飲んでいました。
翌朝、サハチ(尚巴志)が目を覚ますと隣りに高橋殿がいましたが、サハチは何も覚えていませんでした。
水を浴びてさっぱりとし、高橋殿が用意してくれた直垂に着替えて、客殿に行くとウニタキとファイチが碁を打っていました。

最初の予定では高橋殿は偽名のまま一緒に酒を飲んで、それで終わりのはずでしたが、サハチの一節切を聴いた高橋殿は予定を変えたようでした。
サハチたちは高橋殿と一緒に北山第に行き、池の中に建つ華麗な金閣を見て驚嘆します。
金閣には入れませんでしたが、七重の塔には登る事ができました。
七重の塔の中には太い柱があって、北山殿(足利義満)の肖像画が飾ってありました。
二階より上に部屋はなく、屋根を支える木が複雑に入り組んでいました。
最上階の七階には部屋があって、相国寺の開山の夢窓国師の肖像画が飾ってありました。
回廊に出ると、まるで空の中に立っているようでした。
京都の街が眼下に広がり、遠くに連なる山々が見えました。
サハチもウニタキもファイチも感激して、言葉も出ませんでした。
高橋殿に言われて、サハチは一節切を吹きます。

サハチの曲が終わると、誰かが「見事じゃ」と言いました。
サハチたちが部屋の中を覗くと三人のサムレーがいました。
将軍様(足利義持)と勘解由小路殿(斯波道将)と中条兵庫助でした。
サハチは将軍様と話をして、将軍様と中山王が正式に交易をする事を決めました。
将軍様は今後、明国との交易をやめて、琉球と交易をすると言いました。



◇足利義持(1386-1428)の略年表

1393年9月、父義満と一緒に伊勢参詣。北畠顕泰の招待を受ける。8歳
1394年12月17日、義満より将軍職を譲られ、9歳で第4代将軍に就任。
1399年、父は北山第に移り、北小路室町第の主人になる。14歳
1399年5月8日、室町第にいた母、北向殿、死す。
1402年から将軍として有力守護大名の屋敷に渡御し、寺社にも参詣する。17歳
1403年、北野天満宮参詣の時、高橋殿の屋敷に招待される。18歳
1404年、日野栄子を妻に迎える。19歳
1407年7月、長男、義量、生まれる。22歳
1408年、義満、弟の義嗣(1394-1416,15)を還俗させて北山第に呼ぶ。23歳
1408年3月、北山第へ後小松天皇が行幸する。
1408年5月6日、父義満、死す。
       斯波義将の主張によって家督相続者は義持に決定する。
1408年6月、若狭の小浜にパレンバンの船が来る。
1409年、義持、花の御所(室町第)から三条坊門邸へ移る。24歳
1409年5月6日、義満の一周忌法要。
1409年6月、伊勢参詣。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。
笛が得意。マチルギからもらった一節切の稽古に励んでいる。
佐敷のお祭りで一節切を初披露して喝采を浴びる。
梅雨が明け、ウニタキ、ファイチと一緒にヤマトゥと朝鮮の旅に出る。
琉球から使者を送るために、できれば将軍様に会いたいと思っている。
高橋殿の屋敷で一節切を吹くと美女が現れて華麗に舞う。
高橋殿に連れられて登った七重の塔で将軍様と会う。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
弁ヶ岳の新しい拠点が完成する。
三弦と歌が得意。
佐敷のお祭りで、フカマヌルとの事がチルーにばれて頭を下げる。
サハチとファイチと一緒に朝鮮、ヤマトゥの旅に出る。
朝鮮は母親の故郷なので、どんな所なのか楽しみにしている。
高橋殿の屋敷で対御方と会う。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。
明国で旧友と再会し、永楽帝とも再会し、師匠のヂャンサンフォンとも再会する。
琉球のために、ヤマトゥと朝鮮と交易がしたいと考えている。
サハチ、ウニタキと一緒に朝鮮、ヤマトゥの旅に出る。
将軍様と会ってヤマトゥと交易し、朝鮮の王様と会って朝鮮とも交易したいと願っている。
京都で陳外郎という医者と魏天という通事と会う。
高橋殿の屋敷で陳外郎の娘の平方蓉と会う。

・高橋殿
足利義満の側室。道阿弥の娘。
父親譲りの舞の名人。
博多に来たマチルギの噂を聞いて琉球に興味を持つ。
琉球の事を調べるために配下の山伏を琉球に送る。
サハチの一節切を聴いて、思わず舞ってしまう。
サハチたちを連れて七重の塔に登り、将軍様が現れたので驚く。

・平方蓉
陳蓉。陳外郎の娘。
ウメと名乗ってサハチたちと会う。

・対御方(たいのおんかた)
典子。足利義満の側室。父は四条隆郷。
タケと名乗ってサハチたちと会う。

・足利義持
第四代足利将軍。
足利義満の嫡男。
正室は日野栄子。

・勘解由小路殿
斯波義将。
出家して道将と号す。
幕府の宿老として将軍義持を補佐する。。

・中条兵庫助
将軍義持の武術指南役。
慈恩禅師の弟子。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 20:23| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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