2018年07月30日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 44.中山王の龍舟

ウニタキの新しい拠点が完成して、サハチ(尚巴志)はヂャンサンフォンと修理亮を連れて、首里の弁ヶ岳に向かいます。
弁ヶ岳の裾野の森の中にある新しい拠点は、蔵のような大きな建物でした。
中に入ると酒の入ったカメがずらりと並んでいて、酒の匂いが充満していました。
ウニタキとファイチが現れ、この酒は三姉妹が持って来た酒だと言います。
三姉妹は売れると思って持って来ましたが、明国の酒は強くて、ヤマトゥの商人たちはあまり欲しがらず、余ってしまったようです。
酒蔵の二階に隠し部屋があって、サハチたちはそこで、完成祝いの宴を催しました。
「宇久真」の遊女たちも加わって、夜遅くまで楽しみました。

4月の初めには雨降る中、丸太引きのお祭りが行われ、ササが守護神を務めた首里が勝ちました。
その二日後、ヤマトゥと朝鮮に行く交易船の出帆の儀式が行われ、梅雨が明けたら、サハチたちの旅が始まります。

兼グスク按司のンマムイがサハチを訪ねて来て、一緒に朝鮮に連れて行ってくれと頼みます。
ンマムイは二度、朝鮮に行っていて、知人もいるので、必ず役に立つと言います。
サハチはウニタキを呼んで相談します。
ンマムイがフラフラしているのは今に始まった事ではないので、連れて行っても大丈夫だろうとウニタキは言います。
サハチも連れて行こうと決めました。

4月10日、浦添グスクが完成して、サハチはマチルギと一緒に浦添按司の就任の儀式に参加します。
その翌日、ハーリーに出る中山王の龍舟が完成して、慶良間之子の配下のサムレーたちが乗の込んで訓練が始まりました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。
笛が得意。マチルギからもらった一節切の稽古に励んでいる。
梅雨が明けたら出掛けるヤマトゥと朝鮮への旅を楽しみにしている。
ンマムイから朝鮮に連れて行ってくれと頼まれ、連れて行く事にする。

・マーミ
三星党。島添大里グスクの侍女。
サハチとウニタキのつなぎ役。

・ヂャンサンフォン(張三豊)
武当山の道士。ファイチの師匠。
永楽帝が会いたいと思って必死に探しているが、権力者には会いたくないと逃げている。
武当拳、武当剣の創始者。
シンシンを連れて琉球に行く。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。
対馬の船越の山の中でヒューガと修理亮を鍛える。
阿波根グスクの洞窟でンマムイを鍛える。

・飯篠修理亮
念流の創始者の慈恩禅師を探している若い武芸者。
のちに長威斎と号し、天真正伝神道流を編み出す。
ヒューガが慈恩禅師の弟子だと知り、一緒に対馬に行く。
ヂャンサンフォンの指導を受けるために琉球に来る。
ヤマトゥに帰って慈恩禅師を見つけ出して、琉球に連れて来ようと考えている。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
フカマヌルとの事が妻のチルーにばれなかったので安心する。
弁ヶ岳の新しい拠点が完成する。
三弦と歌が得意。
サハチとファイチと一緒に行く朝鮮旅を楽しみにしている。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。
明国で旧友と再会し、永楽帝とも再会し、師匠のヂャンサンフォンとも再会する。
琉球のために、ヤマトゥと朝鮮と交易がしたいと考えている。

・マユミ
「宇久真」の遊女。
サハチに一目惚れするが奥間ヌルに取られてしまい諦めて、中グスク按司の側室になる。
中グスクがサハチに攻められた時、助け出されて奥間に帰り、ナーサの遊女屋の遊女となる。
「宇久真」の開店の日にサハチと出会えて大喜びをする。
ウニタキの新しい拠点が完成して、祝宴に呼ばれる。

・ユシヌ
「宇久真」の遊女。
ウニタキの馴染み。
ウニタキの新しい拠点が完成して、祝宴に呼ばれる。

・アキ
「宇久真」の遊女。
ヂャンサンフォンの馴染み。
ウニタキの新しい拠点が完成して、祝宴に呼ばれる。

・ウトゥワ
「宇久真」の遊女。
ウニタキの新しい拠点が完成して、祝宴に呼ばれる。

・シジカ
「宇久真」の遊女。
ウニタキの新しい拠点が完成して、祝宴に呼ばれる。

・佐敷ヌル
尚巴志の妹。シンゴと結ばれて、マユという娘がいる。
娘たちの剣術の師範で、女子サムレーたちの師範でもある。
強い霊力を持っているが、本人はまだ気づいていない。
マチルギ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。
対馬でシンゴの妻に謝り、許してもらう。
ユリの吹く笛に魅了されて、笛を習い始める。
丸太引きのお祭りで先導役を務める。

・ユリ
奥間で生まれたヒューガの娘。
武寧の長男、カニムイの側室になり、娘を産む。
浦添グスク炎上時、ウニタキに助けられて佐敷で娘と暮らす。
笛の名手。佐敷ヌルに笛の指導をする。
丸太引きのお祭りの準備を佐敷ヌルと一緒にする。

・ササ
馬天若ヌル。父親は水軍大将のヒューガ、母親は馬天ヌル。
幼い頃から母親に剣術を習い、娘たちの師範代を務めるほとの腕を持っている。
ヌルとしても強い霊力を持っていて、尚巴志と懐機を出会わせたのもササだった。
山田に行って、久良波のマサルーの息子、シラーに一目惚れをするが、その熱も下がる。
シンシンと仲よくなる。
ヒューガ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。
対馬のワタツミ神社で豊玉姫とスサノオを知る。
読谷山で見つけた赤いガーラダマを身に付ける。
笛が得意。
丸太引きのお祭りで首里の守護神を務めて優勝する。

・サスカサ
島添大里ヌル。
尚巴志の長女、ミチ。
サグルーと一緒に山南王の婚礼に行き、有名になる。
丸太引きのお祭りで島添大里の守護神を務める。

・シンシン(杏杏)
ヂャンサンフォンの弟子。
両親は山賊に殺され、ヂャンサンフォンに拾われて、ファイチの妹夫婦に育てられる。
ヂャンサンフォンと一緒に琉球に行く。
ササと仲よくなる。
ササと一緒にヤマトゥに行く。
読谷山で見つけた青いガーラダマを身に付ける。
丸太引きのお祭りで久米村の守護神を務める。

・シズ
ウニタキの配下。
父はヤマトゥンチュでヤマトゥ言葉が話せる。
ササと一緒にヤマトゥに行く。
丸太引きのお祭りで若狭町の守護神を務める。

・カナ
浦添按司になった當山親方の娘。
浦添ヌルになるために馬天ヌルのもとで修行。
馬天ヌルがヤマトゥ旅に出たあと、運玉森ヌルのもとで修行する。
セーファウタキで運玉森ヌルによって、厳かな儀式をして浦添ヌルに就任する。
丸太引きのお祭りで佐敷の守護神を務める。

・馬天ヌル
中山王思紹の妹。
霊力が高く、各地のヌルたちに慕われている。
娘のササも霊力が高い。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。
ヂャンサンフォンのもとで一か月の修行をして、「ティーダシルの石」があるに違いないと気づく。
ササを連れて、「ティーダシルの石」を探しに行が見つからず、その時が来るまで待とうと思う。

・運玉森ヌル
先代のサスカサ。
慶良間の島から戻り、島添大里ヌルに復帰して、ミチを一人前のヌルに育てる。
ミチにサスカサを譲って、運玉森ヌルを名乗る。
カナを浦添ヌルにするために指導する。
運玉森のマジムンを退治する。

・兼グスク按司
武寧の次男、ンマムイ。
武芸に興味を持ち阿波根グスクに武芸者たちを集めている。
ヂャンサンフォンに会いに武当山に行ったことがある。
日本の剣術、念流と明国の拳術、少林拳を身に付けている。
ヂャンサンフォンに出会えたので、尚巴志の襲撃を中止する。
ヤマトゥから帰って来たヂャンサンフォンを迎えて指導を受ける。
従者として明国に二度、朝鮮にも二度行っている。
武当拳で尚巴志に負け、尚巴志を師兄と敬う。
サハチが朝鮮に行くと聞いて、連れて行ってくれと頼む。

・マチルギ
尚巴志の妻。伊波按司の妹。
女子サムレーたちの総大将。
島添大里按司の奥方だが、首里にいる事が多い。
女たちを連れてヤマトゥに行く。
対馬で船の操縦に熱中する。
サグルーが山南王の婚礼に出掛けたと聞いて驚き、心配して、島添大里グスクに飛んでくる。
サハチと一緒に浦添按司の就任の儀式に参加する。

・浦添按司
越来按司(美里之子)の弟。當山親方。
中山王のサムレー大将から浦添按司になる。
浦添グスクが完成し、正式に浦添按司になる。

・慶良間之子
苗代大親の次男、サンダー。
島添大里のサムレー大将。
ハーリー奉行に任命されて張り切る。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 20:15| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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