2018年01月08日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 18.霞と拳とシンシンと

武当山の山頂にある真武神像をお参りしたサハチ(尚巴志)、ウニタキ、ファイチの三人は山の中で、ヂャンサンフォンから武術の指導を受けていました。
最初にやらされたのは真っ暗な洞窟の中を歩く事でした。
シンシンはさっさと先に行ってしまい、サハチたちは声を掛け合いながら暗闇の中を進みました。
洞窟の中はでこぼこで、水たまりがあったり、行き止まりがあったり、段差があったり、狭い所があったりして、気が狂ってしまうかと思うほど恐ろしい経験でした。
次にやらされたのは五日間の断食でした。
小川の水汲みから始まって、午前中はじっと座って呼吸法の訓練をして、午後は武当拳の稽古でした。
ヂャンサンフォンとファイチの模範試合を見たサハチとウニタキは驚きます。
拳で突いたり、掌で突いたり、足で蹴ったり、敵の攻撃を受け流したりと素早い動きに目を見張りました。
シンシンも思っていた以上に強く、サハチとウニタキはアザだらけになって稽古に励みました。
暗闇の洞窟歩きは一人づつで毎日やらされました。
一人で暗闇の中を行くのは恐ろしく、誰かがあとから付いてくるような気がして、風の音にもびくつきました。
外の光りが見えてくるとホッとして、生きていてよかったと実感します。

人間は生まれたばかりの赤ん坊の時、先の事がわかる予知能力や、遠くで起こった事が見える千里眼や、生まれる以前の遠い過去の記憶など、様々な能力を持っていました。
しかし、人間として育っていくうちに、それらの能力を使う事なく、忘れ去ってしまいます。
人間が本来持っていた、それらの能力を呼び覚ますための修行を積むのが道教だとヂャンサンフォンは言いました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。
明国で旧友と再会し、永楽帝とも再会し、師匠のヂャンサンフォンとも再会する。

・ヂャンサンフォン(張三豊)
武当山の道士。ファイチの師匠。
永楽帝が会いたいと思って必死に探しているが、権力者には会いたくないと逃げている。

・シンシン(杏杏)
ヂャンサンフォンの弟子。
両親は山賊に殺され、ヂャンサンフォンに拾われて、ファイチの妹夫婦に育てられる。



尚巴志伝


ラベル:琉球 尚巴志伝
posted by 酔雲 at 15:16| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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