2017年12月18日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 15.応天府の夢に酔う

ファイチは再会した友人、ヂュヤンジンと一晩中、語り合っていました。
お陰でサハチ(尚巴志)とウニタキは妓楼「桃香楼」に泊まる事になりました。
富楽院の妓女たちは皆、一流の芸を身に付けていて、お客も一流の者たちでした。
どんなに金持ちでも、一流の男でなければ相手にはされません。
一流の男というのは、うまい詩が作れたり、うまい字や絵が描けたり、文学や歴史に詳しかったり、とにかく、何か人よりも優れたものを持っている人の事です。
俺たちには縁がない話だなとサハチもウニタキも思っていましたが、そうでもありませんでした。

ウニタキが部屋にあった三弦を弾いて歌を歌ったら、言葉がわからないのに妓女たちは褒めてくれました。
サハチも負けずに横笛を見つけて吹きました。
吹き終わると妓女たちのサハチを見る目が変わっていました。
少しは一流に近づいたかなとサハチは嬉しくなりました。

夜が明けると妓楼を出て、宿屋に行って馬と荷物を受け取ってヂュヤンジンの屋敷に行きました。
ヂュヤンジンの屋敷は国子監のさらに先の方にあって、広い敷地を持った立派な屋敷でした。
ヂュヤンジンが仕事に行ったあと、ファイチはヂュヤンジンの事を話してくれました。

洪武帝が亡くなったあと、孫の建文帝が即位しましたが、ヂュヤンジンは政策に反対して宮廷を追放されてしまいます。
ヂュヤンジンは武当山に行って道士の修行を積みます。
永楽帝が建文帝を倒して即位すると、永楽帝のために働かなければと思い、山を下りて応天府に行きます。
永楽帝はヂュヤンジンを覚えていて、すぐに役職に就けました。

一眠りしたあと、サハチたちは会同館に向かいましたが、途中で、以前にファイチが住んでいた屋敷に寄りました。
草ぼうぼうの荒れ地に建つ朽ちかけた屋敷をファイチは呆然と見つめていました。
両親がここで殺され、二人の兄は永楽帝に仕えて戦死したとファイチは言いました。
ファイチが昔話をしている時、屋敷の天井から木箱が落ちてきて、開けてみると木彫りの人形が入っていました。
真武神という武術の神様の人形でした。
永楽帝がいる宮殿は高い城壁に囲まれていて、会同館はその城壁の近くにありました。
中山王の使者たちはまだ到着していませんでした。

サハチたちは都見物を楽しみましたが、それに飽きると杭州にいる三姉妹に会いに行こうと考えます。
ヂュヤンジンの屋敷に帰ると、これから富楽院に行くとヂュヤンジンが言います。
ヂュヤンジンがリィェンファを口説きに行くに違いないと思って、サハチたちは富楽院に行きます。
ヂュヤンジンは「桃香楼」を素通りして、「酔夢楼」という富楽院でも一番高級な妓楼に入って行きました。
「酔夢楼」には富楽院一といわれるリュウイェンウェイという妓女がいて、そして、永楽帝がいました。
永楽帝はお忍びで、ファイチに会いに来たのでした。
サハチもウニタキも緊張して、すっかり堅くなってしまいます。
ファイチは永楽帝と話をしていましたが、朽ち果てた自宅の天井から落ちてきた人形を永楽帝に見せました。
永楽帝はその人形をじっと見つめていました。
ファイチはその人形を永楽帝に贈りました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。

・ヂュヤンジン(朱洋敬)
科挙に合格して、ファイチと一緒に宮廷に仕えたファイチの親友。
政策を批判して、宮廷から追放されるが、永楽帝が皇帝になると宮廷に戻り、永楽帝に仕える。

・リィェンファ(蓮華)
富楽院の妓楼「桃香楼」の女将。
富楽院で一、二を争う有名な妓女で、偉い文人の妾になる予定だったが、その文人は建文帝に殺される。
内乱のあと、富楽院に戻ると屋敷は無事で、ファイチが植えた桃の木も無事だった。
亡くなったタオファのためにも妓楼の女将になって、ファイチが帰って来るのを待とうと決心する。
妓楼の名を「春香楼」から「桃香楼」に変える。

・リーファ(梨華)
「桃香楼」の妓女。

・ランファ(蘭華)
「桃香楼」の妓女。

・ジュファ(菊華)
「桃香楼」の妓女。

・リュウイェンウェイ(劉媛維)
「酔夢楼」の最高級の妓女。

・永楽帝
明国の皇帝。
洪武帝の四男。甥の建文帝を倒して皇帝になる。



尚巴志伝


ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 18:07| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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