2017年11月13日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 10.麗しき三姉妹

メイファンの配下のスンリーは頼まれた荷物が今日のうちに届くので、明日出発すると言いました。
急いでやって来たサハチ(尚巴志)たちは気抜けしますが、お陰で、泉州の街を見物する事ができました。
無事の船旅のお礼を言わなければならないと、天妃宮に行きましたが、その門の華麗さにサハチとウニタキは驚きます。
不思議な形をして、石で造られた回教寺院がいくつもあり、開元寺という仏教寺院には石でできた大きな塔が建っていました。
その日は見る物すべてが驚きの連続でした。

思っていた以上に、明国は偉大な国でした。
山南王のシタルーの父、汪英紫が明国に行ってから考えを変えたのも当然だと思えました。
あんな小さな島国で戦をするより、交易をして明国から様々な事を吸収しなければならないと思ったに違いありません。
サハチも様々な知識を身に付けて帰ろうと決心します。

泉州の街を歩き回って来遠駅に帰ると、身分証明書が用意されていました。
ファイチはサハチとウニタキに、琉球に逃げて行ったいきさつを話します。
ファイチの父親は龍虎山の道士で、幼い頃の永楽帝に学問や武術を教えていました。
ファイチは科挙に受かって宮廷に仕える事になり、燕王と呼ばれていた頃の永楽帝とも会っていました。
洪武帝が亡くなり、跡を継いだ孫の建文帝は何人もいる叔父たちを排除します。
永楽帝とつながりがあると思われたファイチの両親は殺され、ファイチも命を狙われて琉球に逃げたのでした。

次の日、サハチとウニタキはファイチと同じ道士の格好をして、スンリーと一緒にメイファンがいる福州に向かいます。
山の中で山賊に出会いますが簡単に倒してしまいます。
その山賊たちは弟子にしてくれと言って付いてきます。
山を抜けると大きな川に出て、筏に乗って川を渡り、中洲にあるメイファンの屋敷に向かいます。

見るからに海賊といった格好の三人の美女が出迎えてくれました。
メイファンの姉のメイリンとメイユーで、二人とも嫁いでいましたが、父親の敵を討つために戻って来たのでした。
三姉妹の父親はヂャンルーチェンという有名な海賊でした。
ヂャンルーチェンの父親はヂャンシーチォンといって、洪武帝と覇を競い合いますか敗れます。
ヂャンルーチェンは海賊になって、洪武帝が造った明国を相手に戦っていたのでした。
メイファンが琉球から帰って来ると、両親も兄弟も皆、殺されて、財産もすべて没収されていました。
父親を役人に売ったのはチェンイージュンという父親の配下の者でした。

三姉妹たちは御馳走で持て成してくれましたが、言葉がわからないサハチとウニタキは美人を前にして声を掛けられないと悔しがります。




登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。

・スンリー(孫里)
メイファンの配下。

・サングルミー
与座大親。中山王の正使。
山南王のシタルーと一緒に明国の国士監に留学して、帰国後、中山王武寧の正使となる。
明国から帰国すると武寧は亡くなっていて、思紹が中山王になっていたが、思紹に仕える。

・メイファン(張美帆)
福州の海賊ヂャンルーチェンの三女。
父と敵対している海賊リンジェンフォンの長男と駆け落ちして琉球に行き、ファイチと出会う。

・メイユー(張美玉)
福州の海賊ヂャンルーチェンの次女。
広州の海賊に嫁ぐが、敵討ちのため離縁して戻って来る。

・メイリン(張美玲)
福州の海賊ヂャンルーチェンの長女。
杭州の海賊に嫁ぐが夫は戦死して、息子を嫁ぎ先に残し、娘を連れて帰る。

・ヂャンルーチェン(張汝謙)
三姉妹の父親。
海賊になって洪武帝に反抗する。
鄭和の大航海に加わろうとして、福州の街中に店を開くが、配下に裏切られて役人に捕まり、処刑されてしまう。

・ヂャンシーチォン(張士誠)
三姉妹の祖父。
船による塩の運搬と塩の密売をしていたが、挙兵して江北の要地を占領する。
蘇州を都として呉王を名乗り、朱元璋(洪武帝)と覇を競うが敗れる。

・チェンイージュン(陳依俊)
ヂャンルーチェンの配下。
ヂャンルーチェンを裏切って、役人に密告して、ヂャンルーチェンの店を手に入れる。

・リンジェンフォン(林剣峰)
ヂャンルーチェンと敵対していた福州の海賊。




尚巴志伝


ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 20:42| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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