2017年05月15日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 71.勝連無残

永楽三年(1405年)の正月の末、シンゴとクルシの船が馬天浜に来て、サムとクルーがヤマトゥ旅から帰って来ました。
3月の半ばには島尻大里で盛大な婚礼があり、南部の按司たちが勢揃いしました。
サハチ(尚巴志)は島尻大里グスクに初めて入りましたが、グスク内には立派な建物がいくつも建っていて驚きます。
婚礼の翌日、サハチはウニタキに呼ばれ、中グスク按司が何者かに殺された事を知ります。
ウニタキは望月党の仕業に違いないと言います。

4月の初め、サハチの長男のサグルーが、弟のマサンルーと一緒にヤマトゥへと旅立ちます。
サグルーも16歳になり、サハチがヤマトゥに行った年齢になったのです。
その頃、越来按司が亡くなりました。病死と公表されましたが、真相はわかりません。
ウニタキは望月党の仕業だと言います。

5月の初め、サハチはウニタキに呼ばれて、「まるずや」に行きます。
ウニタキは望月党の弟のグルーが、兄のサンルーに殺されたと言います。

6月になると勝連按司が奇病に罹って亡くなり、弟の江州按司が勝連按司になりました。

6月の半ば、ウニタキは望月党を壊滅させて、妻と娘の敵を討ちました。
弟を倒したサンルーが、安心して以前の隠れ家に戻って来た所をウニタキは襲撃して、皆殺しにしたのでした。
弟との争いで配下の者が多く亡くなり、サンルーの一味は30人もいなかったとの事です。

勝連の騒ぎはそれで終わる事はなく、7月に勝連按司が先代と同じように奇病に罹って亡くなります。
望月党はすでに消滅したので、北谷按司の仕業かもしれません。
按司が奇病に倒れて、次々と変わるので、勝連グスクは呪われているとの噂が流れました。



望月党

1336年、初代望月三郎(サンルー)、琉球に来る。
      勝連按司と出会い、意気投合して、勝連按司に仕え、裏の組織「望月党」を結成する。
1346年、勝連按司の娘が察度に嫁ぐ。望月党の女が侍女として付いて行く。
1349年、察度、浦添按司の西威を滅ぼす。望月党が裏で活躍する。
1347年、勝連按司の娘が中グスク按司に嫁ぐ。中グスクに侍女を入れる。
1354年、3代目勝連按司が死す。若按司が4代目を継ぐ。
1365年、初代望月サンルーが死す。長男が2代目望月サンルーを継ぐ。
1374年、4代目勝連按司が死す。若按司が5代目を継ぐ。
      新しい勝連按司のために邪魔な老臣を殺す。
1380年、勝連按司の娘が越来按司の息子に嫁ぐ。越来に侍女を入れる。
1387年、5代目勝連按司が死す。若按司が6代目を継ぐ。
      新しい勝連按司のために邪魔な老臣を殺す。
1389年、勝連按司の娘が伊波按司の息子に嫁ぐ。伊波グスクに侍女を入れる。
1389年、江洲按司を殺す。勝連按司の弟が江州按司になる。
1391年2月、今帰仁合戦。ウニタキが活躍する。
1392年 2月、望月党の2代目サンルーが死す、長男が3代目望月サンルーを継ぐ。
      4月、望月党、高麗人の山賊となり、村々を襲撃する。
      8月、望月党、ウニタキを襲撃して殺す。
      12月、勝連按司の妹が武寧の長男に嫁ぐ。浦添グスクに侍女を入れる。
         弟のグルーは兄のサンルーのやり方に反対して、望月党を抜ける。
1402年、グルーか新しい望月党を結成して戻って来る。
         グルーは江洲按司に付いて、勝連の兄弟を対立させる。
1403年 2月、望月ヌルが浦添で、サンルーの配下に斬られる。「よろずや」に助けられる。
1405年 3月、中グスク按司、勝連按司の命令でサンルーに殺される。
      4月、越来按司、勝連按司の命令でサンルーに殺される。
      5月、グルー、江洲按司の裏切りでサンルーに殺される。
      6月、勝連按司がサンルーに殺され、江洲按司が勝連按司になる。
      6月、ウニタキ、サンルーの隠れ家を襲撃して、サンルーを殺し、望月党を壊滅させる。
      7月、江洲按司が北谷按司に殺され、四男のシワカーが勝連按司になる。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・シンゴ
早田新五郎。サイムンタルーの弟。
兄の左衛門太郎が朝鮮に投降したため、お屋形様の代理を務める。
佐敷ヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・クルシ
早田左衛門太郎の重臣。
倅に跡を譲って隠居し、尚巴志の家臣になる。

・サム
伊波按司の四男。マチルギの兄。
妻はクマヌの娘のマチルー。
伊波を飛び出し、妻を連れて佐敷に来る。

・クルー
尚巴志の弟。

・マチ
母方の祖母。美里之子の妻。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。
望月党を壊滅させ、妻と娘の敵を討つ。

・チルー
ウニタキの妻。美里之子の娘。

・山南王、汪応祖
シタルー。汪英紫の次男。島尻大里按司。
山南王の官生として明国に留学する。
兄タブチとの争いに勝ち山南王になる。

・大グスク按司
マナビー(大グスクヌル)の弟。
父が戦死したあと、母と共に小禄のはずれに隠れ住んでいた。
尚巴志から大グスクを譲られ、大グスク按司になる。

・玉グスク按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。

・知念按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。
大グスク按司の叔父。

・垣花按司
南部東方の按司。
大グスク按司の叔父。

・糸数按司
先代の糸数按司の母親違いの弟。
察度に仕えて護衛隊長を務め、上間按司になる。
兄の糸数按司を倒して、糸数按司になる。

・タブチ
八重瀬按司
汪英紫の長男、シタルーの兄。

・マチルギ
尚巴志の妻。
伊波按司の次女。娘たちの剣術の師匠。
サスカサからムムトゥフミアガイ(百度踏揚)という神名を授かる。

・ナツ
ウニタキの配下。
島添大里グスクの侍女。
密かにサハチを思っている。

・サグルー
尚巴志の長男。

・マサンルー
尚巴志の弟。
佐敷グスクを任され、佐敷大親を名乗る。

・中グスク按司
察度の娘婿。
望月党に殺される。

・越来按司
察度の三男。
望月党に殺される。

・望月サンルー
望月党のお頭。三代目の望月サンルー。

・望月グルー
サンルーの弟で、兄と対立する。

・望月ヌル
望月党のお頭、サンルーとその弟、グルーの妹。

・勝連按司
ウニタキの長兄。
望月党に殺される。

・江州按司
ウニタキの次兄。
兄の死後、勝連按司になるが、北谷按司に殺される。

・シワカー
ウニタキの弟。
二人の兄の死後、勝連按司になる。
妻は北谷按司の妹。

・北谷按司
妻は望月党に殺された江州按司の娘。



尚巴志伝
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/449909908
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック