2017年02月06日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 57.シタルーの非情

大グスクを攻め落としたサハチ(尚巴志)は半月振りに島添大里グスクに戻って来ます。
ファイチが考えて作った高い櫓がいくつもありました。
誰かが大グスクに偵察に来て、真似をしたようです。
島添大里グスクを包囲してから一月が経って、お互いに攻撃する事もなく、ただ見張っているだけでした。
兵たちは皆、疲れ切っていて、サハチが復帰した事によって、交替で兵を休ませる事になりました。

サハチは櫓に登って、島添大里グスクの中を見ます。
グスクの中は石垣によって四つに分けられ、一の曲輪には二階建ての立派な屋敷が建っていました。
大勢の避難民たちもいて、皆、疲れ果てているようです。
グスク内にこれだけ大勢の人がいれば、兵糧もまもなく尽きてしまうのではないかとサハチは心配します。
慶良間の兵たちの移動が済むまでは、兵糧が尽きない事をサハチは祈ります。

サハチが島添大里グスクに戻ってから半月後、慶良間の兵600人の移動が完了します。
その夜の明け方近く、八重瀬グスクの城下に火災が起こり、グスク内にいた避難民が騒ぎ出し、グスクの門が開いて避難民が飛び出して来ます。
開いた門に包囲していた兵が突入して、八重瀬グスクは落城します。
ウニタキが八重瀬グスク内に潜入して、門を開いたのでした。
その日の正午近く、人質を手に入れたシタルーはタブチと交渉します。
人質を殺されたくなかったら、島尻大里グスクを明け渡せと言います。
シタルーはタブチの側室を殺してしまいます。
ついにタブチは降参して、シタルーに島尻大里グスクを明け渡して、八重瀬グスクに引き上げます。

翌日、タブチの使者が来て、シタルーの兵がが攻めて来るので撤収しろと伝えます。
あともう少しで落城するのにと悔しがりながら、東方の按司たちは引き上げて行きます。
サハチも兵を引きつれて、大グスクに帰ります。


◇島尻大里合戦

1401年 11月22日、汪英紫、死す。
          タブチ、その日のうちに島尻大里グスクを制圧する。
      11月23日、タブチ、父の葬儀を行なう。
      11月24日、シタルー、タブチに父の遺言を告げるが撥ねつけられる。
      11月25日、シタルー、島尻大里グスクを攻める。
      11月29日、タブチに付いた米須按司たち、シタルーの兵を蹴散らす。
          東方の按司たち、島添大里グスクを攻める。
      12月8日、シタルーを助けるため中山王が中部の按司たちを率いて包囲陣に加わる。
      12月9日、知念按司が大グスクを攻める。
      12月14日、シタルー方の中グスク按司と越来按司が八重瀬グスクを攻める。
      12月15日、タブチ方の米須按司たち、豊見グスクを攻める。
      12月20日、知念按司、夜襲にやられて大グスクから引き上げて来る。
          尚巴志、大グスクを攻める。
1402年 正月2日、ファイチ、大グスクの抜け穴を発見する。
      正月3日、尚巴志、大グスクを攻め落とす。
      正月4日、尚巴志の父とヒューガ、慶良間の島に帰り、兵の移動を始める。
      正月7日、尚巴志、島添大里グスクの攻撃に戻る。
      正月22日、慶良間の兵600人の移動が完了する。
      正月23日、早朝、八重瀬グスクが落城し、タブチの家族が人質となる。
      正月26日、シタルー、人質の命と引き替えに島尻大里グスクを手に入れる。
      正月27日、タブチからの撤収命令が島添大里グスクの包囲陣に来る。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
佐敷按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・玉グスク按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。
タブチの味方をして島添大里グスクを攻める。

・知念按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。
タブチの味方をして島添大里グスクを攻める。

・糸数按司
南部東方の按司。
タブチの味方をして島添大里グスクを攻める。

・垣花按司
南部東方の按司。
タブチの味方をして島添大里グスクを攻める。

・苗代大親
尚巴志の叔父。サハチとマチルギの剣術の師匠。
佐敷按司の重臣。

・ファイチ(懐機)
明国から逃げて来た道士。
家族を佐敷に連れて来て、尚巴志のために活躍する。

・サム
伊波按司の四男。マチルギの兄。
妻はクマヌの娘のマチルー。
伊波を飛び出し、妻を連れて佐敷に来る。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。中山王、察度の孫娘(武寧の娘)を妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。

・イブキ
ヤマトゥの山伏。ウニタキの師匠。
ウニタキの配下になり、島添大里の「よろずや」の主人となる。

・ムトゥ
マチルギの教え子。ウニタキの配下。
島添大里の「よろずや」の売り子。

・ハンルク
奥間の研ぎ師。ウニタキの配下。
八重瀬城下に住み、研ぎ師としてタブチに信頼されている。

・シタルー
豊見グスク按司。
汪英紫の次男。
山南王の官生として明国に留学する。
のちの山南王、汪応祖。

・タブチ
八重瀬按司
汪英紫の長男、シタルーの兄。

・武寧
中山王。浦添按司。
フニムイ。察度の長男。
妻は汪英紫の娘で、タブチとシタルーの義兄。
山北王、攀安知の義父。
シタルーの味方をする。


尚巴志伝
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