2017年01月09日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 53.汪英紫、死す

ファイチ(懐機)は家族を連れて佐敷に移って来てから、琉球を知るために旅に出ました。
八重瀬按司のタブチは垣花按司の娘を次男の嫁に迎え、娘を玉グスク按司の三男に嫁がせて、着実と東方(あがりかた)の按司たちとの関係を強化しました。
マチルギのお腹が大きくなって、今年の恒例の旅は中止となりました。
佐敷ヌルはがっかりしましたが、馬天ヌルと一緒にウタキ巡りの旅に出ました。

ファイチが旅から帰って来たのは7月の半ばでした。
各地を見て来たファイチは、山北王は益々栄え、中山王は十年以内に転び、山南王は一年以内に亡くなるだろうとサハチ(尚巴志)に話します。
ファイチの言った事をウニタキに話そうと、サハチがウニタキの屋敷に行くと、ウニタキは見た事もない楽器を鳴らしていて、子供たちが笑っていました。
サハチが聞くと、三弦(サンシェン)という明国の楽器で、浮島で唐人が弾いているのを見て感動し、面白そうだと手に入れたが、うまく弾けないと言いました。
サハチはウニタキが三弦を弾きながら歌を歌うと聞いて大笑いします。
中山王の武寧が、倒れたままだった首里天閣を片付けて、その地に新たなグスクを築くようだとウニタキは言います。
首里天閣は先代の中山王、察度が浦添按司を武寧に譲ったあとに暮らしていましたが、察度が亡くなったあと、台風で倒れて、そのまま放置されていました。
察度は高台の上にある首里に都を移そうと考えていましたが、栄えている浦添から都を移すのは難しいと諦めました。
父親の察度があまりにも偉大だったため、何をやっても父親と比べられる武寧は、父親が果たせなかった夢を実現させて、皆を見返してやろうと考えたのでした。

8月にマチルギは男の子を産みます。サハチの六男はウリーと名付けられました。
8月下旬に大きな台風がやって来て、明国から来ていた密貿易船がかなりの被害を受けました。
佐敷も被害を受けて、復旧には三か月も掛かりました。

復旧も終わって一安心したサハチが、久し振りに横笛を吹いているとウニタキがやって来て、山南王が亡くなった事を知らせました。
1401年11月、サハチの宿敵だった、山南王の汪英紫は六十四歳の生涯を閉じたのでした。


登場人物

・サハチ(尚巴志)
佐敷按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・ファイチ(懐機)
明国から逃げて来た道士。
家族を佐敷に連れて来て、旅に出る。

・クマヌ
ヤマトゥの山伏。熊野大親。
佐敷按司の家臣でサムレー大将。
ファイチの家族を預かる。

・マチルギ
尚巴志の妻。
伊波按司の次女。娘たちの剣術の師匠。
サスカサからムムトゥフミアガイ(百度踏揚)という神名を授かる。

・佐敷ヌル(佐敷ノロ)
尚巴志の妹、マシュー。神名はツキシル。
師範代として娘たちに剣術を教えている。

・馬天ヌル(馬天ノロ)
尚巴志の叔母。神名はティーダシル。
ヒューガと結ばれ、娘のササが生まれる。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。中山王、察度の孫娘(武寧の娘)を妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。

・ウミンター
尚巴志の叔父。サミガー大主を継ぎ、鮫皮造りの親方になる。

・八重瀬按司
汪英紫の長男、タブチ。

・山南王
汪英紫。武寧の義父。
島尻大里グスクを奪い取って、島添大里按司から山南王になる。



尚巴志伝
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