2016年09月19日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 36.浜川大親

琉球の中部地方で高麗人の山賊が暴れているという噂が、サハチ(尚巴志)の耳に入ってきます。
奥間鍛冶屋のヤキチに聞くと、高麗では王様が代わって大騒ぎになり、落ち武者となった者が琉球に逃げて来て山賊になったようだと言います。
中グスクにも高麗の山賊が現れたとの噂が飛び交っていた頃、勝連のウニタキがサハチを訪ねて来ます。
ウニタキと会うのは久し振りで、今晩は一緒に酒を飲みながら、ウニタキの活躍話でも聞いてやろうとサハチは楽しみにします。
ところが、門番に連れられて現れたウニタキは髪は乱れ、着物も破れた悲惨な姿でした。
サハチは呆然して、何があったのかを聞きます。
ウニタキは怒りに満ちた目で、兄貴たちに家族を殺されたと言います。
今帰仁合戦で活躍したウニタキは浜川大親となり、ヤマトゥとの交易を取り仕切っていました、
中山王の孫娘を妻に迎えたウニタキを妬む二人の兄は、ウニタキが失敗して恥をかくように、今帰仁合戦の時、水軍の大将に任命します。
しかし、ウニタキは大活躍して、中山王から褒美の太刀を与えられます。
交易を任せたのも、倭寇たちを相手に失敗するに違いないと思ったからでした。
ウニタキは見事にやり遂げ、勝連と言えば、ウニタキの名が思い浮かぶほどに有名になります。
このままでは按司の座もウニタキに奪われると思った兄たちは、ウニタキの殺害を謀ったのでした。
勝連には古くから「望月党」という裏の組織があって、ウニタキは「望月党」の襲撃を受けたのでした。
「望月党」はウニタキを殺すために高麗の山賊に扮して、各地を荒らし回り、ウニタキもその山賊にやられたという事にしたのでした。
ウニタキの妻も娘も殺され、ウニタキは何とか助かりましたが、噂では死んだ事になっていました。
サハチはとにかく休めと言いますが、ウニタキはしばらく馬天浜の離れにお世話になると言って出て行きます。
妻子を失ったウニタキの心の傷は癒えず、一月が経っても、毎日、海を眺めながら呆然としていました。
そんな頃、豊見グスク按司のシタルーが訪ねて来ます。
シタルーは来月に明国に行くと言い出し、サハチは驚きます。
山南王の留学生として、三年間、明国で勉強すると言います。
シタルーが帰ったあと、馬天浜に行くとウニタキはいつものように浜辺に座り込んで海を見ていました。
サハチは黙ったままウニタキの隣りに座って海を眺めます。
ウニタキは望月党を潰すと決心を固め、そのためには望月党に対抗できる組織を作らなければならないと言います。
そして、自分はもう死んでいるので、サハチのために裏の組織を作ると言い、サハチもウニタキにお願いします。
裏の組織の名は「三星党」だと言って、ウニタキは頭を丸め、仲間を集めるために奥間村へと旅立ちます。


登場人物

・サハチ(尚巴志)
父が隠居し、21歳で佐敷按司になる。
父は佐敷按司(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・ヤキチ
奥間の鍛冶屋。サハチを守るために佐敷に送られる。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。中山王、察度の孫娘(武寧の娘)を妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。

・ウニョン
ウニタキの妻。武寧の長女。
望月党に殺される。

・クマヌ
ヤマトゥの山伏。佐敷按司の家臣。熊野大親。

・シタルー
豊見グスク按司。
島添大里按司の次男。のちの山南王、汪応祖。
山南王の官生として明国に留学する。

・勝連按司
先代勝連按司の長男。ウニタキの兄。

・江州按司
先代勝連按司の次男。ウニタキの兄。


尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球
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