祖父の屋敷には父の佐敷按司も来ていて、一緒に酒を飲もうと言います。
隣りに住んでいる馬天ヌルがお酒を持ってきて、酒盛りが始まります。
父が突然、隠居すると言い出し、祖父とサハチは驚きます。
ヤマトゥ(日本)の放浪の歌人、西行を真似して、東行と名乗り、頭を丸めて気ままな旅に出ると言います。
サハチも祖父も、父の頭がいかれたのかと思いますが、これからが本題じゃと隠居する本当の理由を話します。
サハチが以前に言った「琉球を統一する」という言葉をずっと考えていた父はようやく答えを見つけたのでした。
琉球統一の第一歩として、十年後に島添大里グスクを攻め落とすと父は言い、十年間で一千の兵を育てると言います。
旅をして若い者を集め、久高島で若い者たちを鍛えると言います。
祖父も父の意見に賛成し、若者たちはわしが集めると言います。
サハチは佐敷グスクの留守番を頼まれ、十年後まで潰されずに残ってくれと言われます。
三人が改めて乾杯していると馬天ヌルがお酒を持って入って来ます。
馬天ヌルも旅をしようと思っていたのと言い出します。
馬天ヌルの話から、琉球を統一するにはヌルたちも統一しなければならない事に父は気づき、ヌルの事を馬天ヌルに頼みます。
佐敷按司は尚巴志が21歳の時に隠居します。
そして、14年後、尚巴志が武寧を倒した後、中山王思紹として再登場します。
14年間、一体、何をしていたのか、まったく謎に包まれています。
そして、尚巴志はどうやって島添大里按司を倒し、中山王の武寧を倒したのか、詳しい事は何もわかりません。
隠居した佐敷按司は密かに兵を育てていたに違いないと私は思いました。
それと、佐敷按司となった尚巴志が、なぜ、島添大里按司に潰されずに十年間、持ちこたえたのか。
私なりに解釈して、小説にしてみました。
登場人物
・サハチ(尚巴志)
佐敷の若按司。
父は佐敷按司(サグルー)、母は先代の美里之子の娘、ミチ。
祖父はサミガー大主(イハチルー)、祖母は先々代の大グスク按司の娘、マシュー。
・佐敷按司
尚巴志の父、サグルー。
・サミガー大主
サハチの祖父、イハチルー。馬天浜で鮫皮造りをしていたが隠居する。
・馬天ヌル(馬天ノロ)
尚巴志の叔母、マカマドゥ。神名はティーダシル。
久高島から帰って来て、跡継ぎのササを産む。
・ササ
馬天ヌルとヒューガの娘。

















