試合の翌日、マチルギとサムは伊波に帰って行きました。
次にマチルギが佐敷に来るのは2月の婚礼の日です。
大晦日の前日、サハチが東曲輪でマチルギの事を思っていると、勝連のウニタキが訪ねて来ます。
ウニタキはすでに中山王の察度の孫娘を妻に迎えていました。
浮島(那覇)で、倭寇がさらって来た高麗人が売り買いされているとウニタキはサハチに言います。
その事を妻の父親である武寧に話すと、武寧は怒って、連れ去られて来た高麗人たちを本国に送り返してやると言います。
ウニタキの母親も武寧の母親も高麗人だったのです。
翌年の夏、察度は高麗に使者を送って、倭寇によって連れ去られて来た高麗人を高麗に連れ返します。
ウニタキの一言によって、琉球と高麗との交易が始まるのです。
年が明けて、洪武22年(1389年)となり、サハチの妹のマシューが佐敷ヌルになります。
2月にはマチルギが伊波から嫁いできました。
花嫁のマチルギは佐敷の人たちから大歓迎されます。
佐敷グスクはマチルギを祝福する人たちで埋め尽くされます。
サハチとマチルギの婚礼の儀式は大勢の人たちに見守られて無事に終わり、二人はめでたく夫婦になりました。
登場人物
・サハチ(尚巴志)
佐敷の若按司。
父は佐敷按司(サグルー)、祖父はサミガー大主。
・マチルギ
尚巴志の妻。
伊波按司の次女。娘たちの剣術の師匠。
・サム
伊波按司の四男。マチルギの兄。
マチルギが佐敷に嫁いだあと、一年間、佐敷に残る事になる。
・ウニタキ
勝連按司の三男。中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
・クマヌ
ヤマトゥの山伏。佐敷按司の家臣。
・マチルー
クマヌの娘。マチルギから剣術を習っている。
・ヒューガ
三好日向。武芸者。サハチの師匠。
尚巴志にとって重要な人物となる。
「陰の流れ 第一部」に智羅天として登場。愛洲移香斎に気合いの術と彫刻を教える。
・伊波按司
先代の今帰仁按司の次男。マチルギとサムの父。
・馬天ヌル
尚巴志の叔母、マカマドゥ。マチルギから剣術を習っている。
・佐敷ヌル
尚巴志の妹、マシュー。マチルギから剣術を習っている。
・苗代大親
尚巴志の叔父、サジルー。苗代之子から苗代大親に昇格する。
・平敷大親
伊波按司の重臣。
・チルー
美里之子の娘。尚巴志の叔母。
東曲輪の侍女の頭になる。

















