2007年05月19日

北条幻庵の娘、琴音

琴音は小田原北条家の長老といわれた幻庵の末っ子です。幻庵が上野の国(群馬県)の平井城を守っていた時に生まれました。幻庵はすでに60歳を過ぎていました。
6歳の時、越後の長尾景虎(後の上杉謙信)が攻めて来て、上野の国を去り、相模の国の久野にあった幻庵の屋敷に移ります。
永禄12年(1569年)の暮れ、幻庵の跡を継いでいた新三郎が武田信玄に攻められて戦死してしまいます。跡継ぎを失った幻庵は、甥の氏康と相談して、出家していた氏康の子を婿養子に迎えて、三郎を名乗らせます。15歳の琴音は三郎の妻となって小机城に移ります。三郎は容姿端麗の美男子で、琴音も幸せでしたが、その幸せは長く続きませんでした。
翌年の3月、上杉謙信と同盟を結んだ北条氏康は人質として、三郎を送る事に決めてしまいます。三郎の下に四郎という息子もいましたが、四郎は幼い頃の疱瘡であばた顔でした。北条家の代表として越後に行くには、やはり見栄えがいい方がいいと、三郎に決まってしまったのです。
琴音は三郎と無理やりに別れさせられます。琴音は悲しみに暮れますが、どうする事もできません。北条家に生まれた娘として、北条家のために諦めるしかありませんでした。そして、気持ちが落ち着くと、四郎を婿に迎えます。幻庵のために跡継ぎを産まなければならなかったのです。
元亀2年(1571年)10月、氏康が亡くなると、北条家は上杉家と断って、再び、武田家と同盟を結びます。人質として越後に行った三郎は、謙信から小田原に帰れと言われますが、帰りませんでした。すでに、帰っても自分のいる場所はないと悟って、越後に残ります。
武田家との同盟で人質に選ばれたのは、四郎でした。琴音は再び、夫と別れなければなりませんでした。しかし、琴音はもう悲しみません。幻庵の娘として、北条家の娘として、小机城を立派に守り通します。

戦国草津温泉記・湯本三郎右衛門

琴音の略歴


ラベル:戦国の女性
posted by 酔雲 at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦国時代>人物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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