
文化5年(1808年)3月、31歳の時に、中村歌右衛門は上方から江戸に下って来て大活躍します。
目はぎょろっとして体は小さく、体格や容貌には恵まれなかったようですが、演技力でカバーして江戸っ子たちの人気者になります。
主役だろうが悪役だろうが、男役だろうが女役だろうが何でもこなして、一つの芝居の中で七変化や九変化をやって観客をあっと驚かせました。
「仮名手本忠臣蔵」では高師直、大星由良之助、斧定九郎、おかるの母親、弥五郎、戸無瀬、天河屋義平の七役を見事に演じ分けたそうです。
ぎょろっとした目を生かして、石川五右衛門は当たり役でした。
屋号は加賀屋、俳名は梅玉、あるいは芝翫(しかん)と号しています。





ラベル:歌舞伎