義政は、嘉吉の変で赤松氏に殺された六代将軍義教の子で、七代将軍義勝の弟です。次男なので当然、僧侶になる予定でしたが、兄が10歳で亡くなってしまったために、8歳の時に将軍職を継ぐ事に決まりました。
14歳で七代将軍になりますが、「三魔」と呼ばれていた今参局、有馬持家、烏丸資任の3人の側近衆が政務を牛耳っていて、将軍とは名ばかりで何もできませんでした。
20歳の時に日野富子を妻に迎えます。富子は嫁いで5年目に男の子を産みます。何人もいた側室も女の子は産みましたが、男の子は初めてです。義政も大喜びしますが、その子はすぐに亡くなってしまいました。今参局が呪いをかけていたと疑われ、琵琶湖の沖の島に流されて自害して果てます。今参局が亡くなると日野家が勢力を持って来ます。
うるさい側近たちに囲まれ、管領の細川勝元も好き勝手な事をしていて、将軍である自分の言う事を聞く者は誰もいません。面白くない義政は花見の宴、月見の宴など、大袈裟な宴会を催しては憂さ晴らしをします。やがて、庭園造りに興味を持って、花の御所の造営に熱中します。
29歳の時、義政はさっさと隠居をして好き勝手に生きようと決心して、僧侶だった弟(義視)を無理やり還俗させ、跡継ぎに任命して細川勝元に後見させます。もう男の子は生まれないだろうと思っていたのに、翌年、富子が男の子を産みます。義尚です。
富子は我が子を将軍職に就けようと、勝元と敵対している山名宗全を頼みます。次期将軍職の任命権は勝元と宗全の手にゆだねられ、さらに、畠山家、斯波家の家督争いも絡んで、応仁の乱が始まるのです。



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