伊勢守は上泉城(前橋市)の城主の倅として1508年に生まれました。二年後は生誕500年に当たるわけです。
15歳前後で元服して、鹿島に武術修行に出ます。当時、鹿島神宮と利根川を挟んで対岸にある香取神宮は、武術の聖地として栄えていました。伊勢守は鹿島で松本備前守という武将から神道流を学びます。二年間位、鹿島で修行したのだろうと思います。
故郷に帰って来た伊勢守はさらに修行を続けますが、そこに現れたのが、愛洲移香斎です。移香斎は伊勢守の才能を見抜き、後継者として陰流のすべてを授けます。移香斎は伊勢守を連れて旅をしながら、陰流を授けたのだろうと思います。移香斎の弟子が各地にいて、彼らに伊勢守を紹介したに違いありません。
移香斎が上泉の地を訪ねたのは初めてではなく、上泉家は代々、武術の修行を積んでいたので、伊勢守の父や祖父とも親交があったのでしょう。
すべてを伊勢守に授けた移香斎はどこかに消えていきます。立派な後継者を得て、満足して隠退したのでしょう。
伊勢守は移香斎から授かった陰流をさらに工夫して新陰流を編み出します。
上泉伊勢守の略歴






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