2008年11月11日

浮世絵師、歌川貞利の台詞

国定忠次外伝・嗚呼美女六斬 第1部 美人例幣使道 9.嗚呼美女六斬」より歌川貞利の台詞


国定忠次の子分、保泉(ほずみ)の久次郎がお政を連れて浮世絵師、歌川貞利の家に遊びに行った時、貞利は艶本を描くために、裸のお万を逆さ吊りにして、真剣な顔をして絵を描いていました。
お万も貞利のために、そこまでやるとは大したもんだと思わずにはいられませんでした。
お政は、貞利とお万ができているに違いないと疑いますが、お万に聞いてみると、「先生の前で何度も裸になってんのにさ、先生は一度も、あたしを抱いてくれないんだよ」と色っぽい仕草でぼやきます。
絵師として女の裸なんか見飽きているのだろうかと久次郎は不思議に思います。お万程の魅力があれば、男なら誰だって抱きたくなるのが普通です。貞利に聞いてみると、絵に熱中している時はその気にはならないと言います。

「博奕打ちが博奕に熱中してる時、女の事なんか考えねえんと同じだ。お万はいい女だ。勿論、抱きてえたア思うが、今、お万とそういう関係になっちまうと冷静な目で絵が描けなくなっちまう。今回の仕事が終わるまではお預けだ」と貞利は厳しい顔付きで笑いました。


笑本春の曙  春画と肉筆浮世絵  春画浮世絵の魅惑(5)  春画浮世絵の魅惑(6)  江戸の艶本とバレ句を愉しむ  


ラベル:浮世絵師
posted by 酔雲 at 13:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説の中の名台詞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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