サンルーザの五男のシンゴと仲よくなったサハチは、イトという娘と出会います。
イトの父親は船乗りで、琉球に何度も行っていて、サハチの事をイトに話していました。
サハチはイトと仲よくなります。
サハチが対馬に来て半月が過ぎた頃、サンルーザは五十隻もの船を率いて明国へと出掛けて行きます。生きていくために、倭寇として略奪をしに行くのです。
サハチは皆の無事を祈って見送ります。
登場人物
・サハチ(尚巴志)
サミガー大主の孫。父は佐敷按司(サグルー)。
・ヒューガ
三好日向。武芸者。
サハチにとって重要な人物となる。
「陰の流れ 第一部」に智羅天として登場。愛洲移香斎に気合いの術と彫刻を教える。
・サンルーザ
早田三郎左衛門。対馬の武将。倭寇(わこう)の頭領。
サミガー大主と鮫皮の取り引きをしている。
・サイムンタルー
中尾左衛門太郎。対馬の倭寇の頭領、早田三郎左衛門の次男。
妻の実家の中尾家を継いでいる。
・早田丹後守
サンルーザの弟。
・サワ
ヒューガが琉球に行く前、対馬に滞在して仲よくなった後家。
夫は高麗で戦死、9歳の息子と7歳の娘がいる。
サハチとヒューガの食事の面倒を見てくれる。
・シンゴ
早田新五郎。サンルーザの五男。
・トラ
大石寅次郎。サンルーザの配下の息子。
・マツ
中島松太郎。サンルーザの配下の息子。
・ヤス
西山安次郎。サンルーザの配下の息子。
・イト
イスケの娘。娘たちの姉御的な存在。
サハチの事を父から聞いて、いつか会えるとサハチとの出会いを待っていた。
・イスケ
水夫として何度も琉球に行く。
サハチが誕生した時も琉球にいて、サハチの誕生を祝福する。
琉球から帰るとイトが生まれていて、同い年のサハチの成長を琉球から戻る度にイトに話して聞かせる。
・ツタ
土寄浦の娘。シンゴといい仲。
・マユ
土寄浦の娘。トラといい仲。
・シノ
土寄浦の娘。マツといい仲。
・トミ
土寄浦の娘。ヤスといい仲。
