2023年11月25日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 6.大グスク炎上

1385年2月、14歳になったサハチ(尚巴志)は大事件を経験する。
島添大里按司(しましいうふざとぅあじ)と大(うふ)グスク按司が合戦を始め、信じられない事に、大グスク按司が敗れてしまったのだった。
佐敷グスクで留守を守っていたサハチは、出陣して行ったた父が無事に帰って来たので喜んだが、大グスクは焼け落ち、多くの者たちが戦死してしまった。


登場人物

・サハチ(尚巴志)
サミガー大主の孫。父は佐敷按司(サグルー)。

・尚巴志の父、佐敷按司
サグルー。サミガー大主の長男。後の中山王、思紹。

・尚巴志の祖父、サミガー大主
イハチルー。サグルーの父。伊平屋島出身で、馬天浜で鮫皮作りをしている。

・尚巴志の叔父、苗代之子(なーしるぬしぃ)
サジルー。サグルーの弟。剣術の名人。

・馬天ヌル
マカマドゥ。尚巴志の叔母。

・マシュー
尚巴志の妹。後の佐敷ヌル。

・キラマ
慶良間出身の馬天浜のウミンチュ(漁師)。カマンタ(エイ)捕りの名人。

・大グスク按司
佐敷按司の従兄。

・美里之子(んざとぅぬしぃ)
マサンルー。尚巴志の祖父。大グスク按司の武術師範。

・外間之子(ふかまぬしぃ)
大グスク按司の武将。大グスク按司の妻と若按司を救出する。

・クマヌ
ヤマトゥの熊野の山伏。佐敷按司の家臣。

・屋比久大親(やびくうふや)
佐敷按司の重臣。

・島添大里按司(しましいうふざとぅあじ)
島尻大里按司(しまじりうふざとぅあじ)の叔父。
後に王叔汪英紫(おうしゅくおーえーじ)として、明国に朝貢する。

・内原之子(うちばるぬしぃ)
島添大里按司の武将。五年前に糸数按司を倒している。

・シタルー
島添大里按司の次男。後の山南王、汪応祖(おうおうそ)。

・タブチ
島添大里按司の長男。八重瀬按司(えーじあじ)。

・ナーサ
島添大里按司が八重瀬グスクを攻め落とす時に、八重瀬按司に贈った絶世の美女。
今は浦添の若按司(武寧)に嫁いだ島添大里按司の長女ウシの侍女として浦添グスクにいる。
後に尚巴志にとって重要な人物となる。


関連年表

1380年 3月 島添大里グスク、八重瀬按司に攻め滅ぼされる。
        八重瀬按司は島添大里按司を名乗る。
1383年 4月  大グスク按司、死す。長男の若按司が跡を継ぐ。
1383年 7月 島添大里按司の娘、ウミカナが大グスク按司の側室となる。
1384年 4月 大グスク按司の妹が島添大里按司に側室として贈られる。
        大グスク按司の妹、タブチの側室になり、八重瀬グスクに送られる。
1384年 11月  大グスクの大将,當山大親死す。死を隠すが島添大里按司に知られる。
1385年 1月  島添大里按司、馬天浜を半分よこせと言って来る。大グスク按司は断る。
1385年 2月 島添大里按司、大グスクを攻めるために出陣。
        大グスク按司も出陣する。
        大グスク按司、玉グスク按司と知念按司と糸数按司に新グスクを見張らせる。
        佐敷按司と垣花按司は搦め手から島添大里グスクを攻めるために出陣。
        内原之子と苗代之子の対決で始まり、苗代之子が勝つ。
        勝ちの乗じて攻める大グスク勢、撤退する島添大里勢。
        炎上する大グスク。
        撤退する大グスク軍。伏兵が現れ挟み撃ちにされる。
        大グスク按司、討ち死に。美里之子、ビング戦死。
        佐敷按司と垣花按司、撤退する。
        島添大里按司、大グスクに登る。


尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球