2018年04月30日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 33.女の闘い

マジムン屋敷が消えた四日後、進貢船が無事に帰って来ました。
明国から帰って来たマサンルーとマタルーは応天府(南京)まで行って、タブチと一緒に富楽院(遊女屋街)に行って来たと言いました。
タブチは明国の言葉もしゃべれて、明国に滞在中、二人はタブチには大変お世話になったようです。

6月の末、三姉妹の船がやって来ました。
メイユーはサハチ(尚巴志)の顔を見て嬉しそうに近づいて来ましたが、急に倒れてしまいました。
メイユーは琉球から帰ると休む間もなく、パレンバンに行き、帰って来るとすぐにまた琉球に来たので、長旅の疲れが溜まっていたのでした。
男の子を産んだメイファンが来ないで、ジォンダオウェンの娘のユンロンが来ました。
歓迎の宴の時、ウニタキが来年、ヤマトゥに行く時、朝鮮にも行かないかと言います。
先代の中山王の武寧は朝鮮に使者を送っていました。
思紹も使者を送った方がいいような気がして、サハチも考えてみる事にしました。

メイユーの看病をしていたサハチをサグルーの妻のマカトゥダルが訪ねて来て、子供たちが熱を出したと言います。
サハチはマカトゥダルと一緒に島添大里グスクに帰ります。
ウニタキの娘も熱を出していて、ウニタキも心配してやって来ます。
次の日、子供たちは元気になりました。
ウニタキは首里の弁ヶ岳に、マジムン屋敷に代わる新しい拠点を作ると言います。
サハチはあそこは重要な拠点だから、ウニタキが守ってくれと頼みます。

メイユーも元気になって島添大里グスクにやって来ました。
佐敷ヌルに会いに来たのでしたが、佐敷ヌルもマチルギと一緒にヤマトゥに行ったと聞いてがっかりします。
サハチはナツを二番目の妻だとメイユーに紹介します。

メイユーがナツと試合をしたいと言い出して、ナツもやると言ったのでサハチは驚きます。
ウニタキの配下だったとはいえ、ナツがメイユーに勝てるとは思えません。
細い竹の棒が武器なら怪我もしないだろうとサハチは見守る事にします。

ナツとメイユーは素早い動きで打ち合い、引き分けました。
見ていた女子サムレーたちはナツの強さに驚き、サハチも驚きました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。

・佐敷大親
尚巴志の弟。マサンルー
妻は奥間大親の娘、キク。

・マタルー
尚巴志の弟。
妻はタブチの娘、マカミー。

・タブチ
八重瀬按司。
汪英紫の長男。山南王(シタルー)の兄。
中山王の武寧と組んでシタルーを倒し、山南王になるつもりだったが、尚巴志に邪魔される。
尚巴志を恨むが、父も弟も行った事のある明国に行ってみようと考え、中山王に従う。

・ミヌキチ
伊波按司の次男。

・マユミ
「宇久真」の遊女。
サハチに一目惚れするが奥間ヌルに取られてしまい諦めて、中グスク按司の側室になる。
中グスクがサハチに攻められた時、助け出されて奥間に帰り、ナーサの遊女屋の遊女となる。
「宇久真」の開店の日にサハチと出会えて大喜びをする。

・大グスク大親
進貢船の正使。
タブチと喧嘩して首里を飛び出す。

・又吉親方
明国から帰ってきた進貢船のサムレー大将。
思紹に仕え、首里七番組のサムレー大将になる。

・安謝大親
中山王の重臣。三人の大役の一人。

・屋比久大親
島添大里の重臣。

・メイユー(張美玉)
福州の海賊ヂャンルーチェンの次女。
広州の海賊に嫁ぐが、敵討ちのため離縁して戻って来る。
尚巴志といい仲になる。

・メイリン(張美玲)
福州の海賊ヂャンルーチェンの長女。
杭州の海賊に嫁ぐが夫は戦死して、息子を嫁ぎ先に残し、娘を連れて帰る。
ウニタキといい仲になる。

・ファイチ(懐機)
中山王の客将。
久米村からアランポー一族を追い出し、長史のワンマオと一緒に新しい久米村を造っている。
旧友に会うために尚巴志と一緒に明国に行く。
明国で旧友と再会し、永楽帝とも再会し、師匠のヂャンサンフォンとも再会する。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
妻のチルーとフカマヌルが一緒にヤマトゥに行ったので、フカマヌルとの事がチルーにばれないかと心配している。

・リェンリー(黄怜麗)
ラオファンの次女。
三姉妹の仲間に加わる。

・ラオファン(老黄)
三姉妹の武術の師匠。

・リュウジャジン(劉嘉景)
三姉妹の配下。パレンバンに行っていて助かる。

・ジォンダオウェン(鄭道文)
三姉妹の配下。琉球に行っていて助かる。
山北王と密貿易をするために運天泊に行き、メイファンと再会して連れて帰る。

・ユンロン(鄭芸蓉)
ジォンダオウェンの娘。

・マカトゥダル
尚巴志の長男、サグルーの妻。
山田按司の三女。

・ナツ
ウニタキの配下だったが、尚巴志の側室になる。
尚巴志の七男、ナナルーを産む。

・ウリー
尚巴志の六男。

・マシュー
尚巴志の三女。

・マチ
ウニタキの次女。

・シジマ
島添大里の女子サムレー。

・サスカサ
島添大里ヌル。
尚巴志の長女。
佐敷ヌルがヤマトゥに行ったので留守を守る。

・ミヨン
ウニタキの長女。
三弦が得意。

・カナビー
島添大里の女子サムレーの総隊長。



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2018年04月23日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 32.落雷

マチルギたちが博多に着いた頃、サハチ(尚巴志)は島添大里グスクでウニタキと明国のお茶を飲んでいました。
サハチが明国から持って来たお茶は、初めの頃は誰もが変な味だと言っていましたが、今ではみんなが一休みする時に飲んでいました。
島添大里グスクにはサハチの子供8人とウニタキの子供4人と佐敷ヌルの娘がいました。
女の子の中で年長のウニタキの娘のミヨンが幼い子供たちの面倒を見てくれているので、ナツも助かっていました。
山南王のシタルーが長嶺の山の上にグスクを築き始め、山北王は徳之島を攻めに行ったとウニタキはサハチに知らせます。

首里グスクに行ったサハチは西曲輪に建てている楼閣を見て、彫刻に熱中している思紹と会います。
その後、浦添に行って綺麗に片付けられた浦添グスクの跡地を見て、浦添按司になった當山親方とグスク内に建てる屋敷の事を相談します。

6月12日、島添大里グスクにいたサハチが首里に行こうとした時、突然、大雨が降ってきて雷も鳴り始めます。
サスカサがやって来て、何か異変が起こると言います。
30分ほどで雨はやんで、日も差して来ました。
サハチはグスクの周辺を調べさせて異常がない事を確認して首里に向かいます。
途中でウニタキと出会い、運玉森のマジムン屋敷が消えてしまったと言います。
サハチにはウニタキの言う事が信じられませんでしたが、一緒に運玉森に行きます。

マジムン屋敷はなくなっていました。
太い柱が立っていた礎石だけが草に埋もれて残っていました。
屋敷が建っていた所には草が茫々と生えていて、中央にウタキがありました。
ウタキには運玉森ヌルと修行中の浦添の若ヌルがいました。
マジムン屋敷はマジムンによって作り出された幻だったと運玉森ヌルは言いました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
妻のチルーとフカマヌルが一緒にヤマトゥに行ったので、フカマヌルとの事がチルーにばれないかと心配している。

・ナツ
ウニタキの配下だったが、尚巴志の側室になる。
尚巴志の七男、ナナルーを産む。

・ミヨン
ウニタキの長女。
三弦が得意。

・カナビー
島添大里の女子サムレーの総隊長。

・思紹
中山王。尚巴志の父親。
佐敷按司を隠居して、東行法師を名乗り、慶良間の島で若い者たちを鍛える。
一千人の兵を育て、その兵力によって、中山王武寧を倒し、中山王となる。
王となってもじっとしているのは苦手で、兵たちの指導をしている。
首里グスクに築いている楼閣に飾る彫刻作りに熱中している。

・トゥラ
首里の女子サムレーの総隊長。
マチルギに代わって首里グスクの留守を守る。

・浦添按司
越来按司(美里之子)の弟。當山親方。
中山王のサムレー大将から浦添按司になる。

・アミー
島添大里の女子サムレー。

・サスカサ
島添大里ヌル。
尚巴志の長女。
佐敷ヌルがヤマトゥに行ったので留守を守る。

・トゥミ
ウニタキの配下で、先代島添大里按司の側室になる。

・ルク
トゥミの息子。父は先代島添大里按司のヤフス。

・カマ
トゥミの母親役として、トゥミと一緒に与那原で暮らし、任務が終えたあともトゥミ母子と暮らしている。

・運玉森ヌル
先代のサスカサ。
慶良間の島から戻り、島添大里ヌルに復帰して、ミチを一人前のヌルに育てる。
ミチにサスカサを譲って、運玉森ヌルを名乗る。
カナを浦添ヌルにするために指導する。
運玉森のマジムンを退治する。

・カナ
浦添按司になった當山親方の娘。
浦添ヌルになるために馬天ヌルのもとで修行。
馬天ヌルがヤマトゥ旅に出たあと、運玉森ヌルのもとで修行する。



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2018年04月16日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 31.女たちの船出

マチルギたちを乗せた船は馬天浜を船出して、伊平屋島に寄って、島の人たちに歓迎されます。
伊平屋島を出て3日目に徳之島に着いて、風待ちをして、7日目にトカラの宝島に着きます。
翌朝、ササが「嵐が来る」と予言します。
青空が広がっていて、嵐が来る気配はありませんが、馬天ヌルも佐敷ヌルもササを見て、「様子を見た方がいい」と言います。
島の者たちは大丈夫だと言いますが、シンゴとマグサはササの意見を尊重して船出を中止します。
2時間程経って、空は真っ暗になって、雨が勢いよく降って来ました。
風も強くなって、ササが言った通りに嵐がやって来ました。
暴風雨は丸一日続きました。
嵐を予言したササは島の人たちから神様扱いされました。
水浸しになった船の中の水を汲み出し、翌日、出発して、中之島、口之島、口之永良部島と寄って、ようやく薩摩の坊津に着きました。
馬天浜を出てから14日目でした。

マチルギは坊津で、将軍様の父、北山殿(足利義満)が亡くなった事を一文字屋から聞きます。
ヤマトゥで一番力を持っていた人が急に亡くなって、京都で一波乱起きるかもしれないと一文字屋は心配していました。
坊津から甑島、五島、壱岐島に寄って、博多に到着しました。

博多の港には多くの船が泊まっていて、ヒューガがサハチ(尚巴志)と一緒に来た二十年前とはすっかり変わっていました。
マチルギたちは博多の街の賑わいに目を丸くして驚いていました。



登場人物

・マチルギ
尚巴志の妻。伊波按司の妹。
女子サムレーたちの総大将。
島添大里按司の奥方だが、首里にいる事が多い。
女たちを連れてヤマトゥに行く。

・佐敷ヌル
尚巴志の妹。シンゴと結ばれて、マユという娘がいる。
娘たちの剣術の師範で、女子サムレーたちの師範でもある。
強い霊力を持っているが、本人はまだ気づいていない。
マチルギ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。

・フカマヌル(外間ノロ)
久高島のヌル。尚巴志の母違いの妹、ウミチル。
ウニタキの娘、ウニチルを産む。
佐敷ヌルたちと一緒にヤマトゥに行く。

・チルー
ウニタキの妻。
中山王妃の妹。
マチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。

・ヂャンサンフォン(張三豊)
武当山の道士。ファイチの師匠。
永楽帝が会いたいと思って必死に探しているが、権力者には会いたくないと逃げている。
武当拳、武当剣の創始者。
シンシンを連れて琉球に行く。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ヒューガ(三好日向)
中山王の水軍の大将。
妻は馬天ヌル。娘にササがいる。
奥間の一夜妻との間に、ユリという娘がいて、ユリは武寧の長男カニムイの側室になる。
浦添グスクが焼け落ちた時、ユリはウニタキに助けられて、佐敷の馬天ヌルの屋敷で娘と一緒に暮らしている。
馬天ヌル、ササと一緒にヤマトゥに行く。

・馬天ヌル
中山王思紹の妹。
霊力が高く、各地のヌルたちに慕われている。
娘のササも霊力が高い。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ササ
馬天若ヌル。父親は水軍大将のヒューガ、母親は馬天ヌル。
幼い頃から母親に剣術を習い、娘たちの師範代を務めるほとの腕を持っている。
ヌルとしても強い霊力を持っていて、尚巴志と懐機を出会わせたのもササだった。
山田に行って、久良波のマサルーの息子、シラーに一目惚れをするが、その熱も下がる。
シンシンと仲よくなる。
ヒューガ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。

・シンシン(杏杏)
ヂャンサンフォンの弟子。
両親は山賊に殺され、ヂャンサンフォンに拾われて、ファイチの妹夫婦に育てられる。
ヂャンサンフォンと一緒に琉球に行く。
ササと仲よくなる。
ササと一緒にヤマトゥに行く。

・シズ
ウニタキの配下。
父はヤマトゥンチュでヤマトゥ言葉が話せる。
イーカチと一緒にヤマトゥに行く。

・ジクー禅師
京都妙心寺の禅僧だったが、妙心寺が将軍義満につぶされ、志佐壱岐守と一緒に琉球に来る。
マチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。

・イーカチ
「三星党」の副頭。
絵を描くのが得意。
マチルギを守るためにヤマトゥに行く。

・シタルー
サミガー大主の次男。
クグルーと一緒にヤマトゥ旅に出る。

・クグルー
泰期の三男。
妻は苗代大親の次女。
シタルーと一緒にヤマトゥ旅に出る。

・ウラマチー
首里の女子サムレー。
浦添出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・イヒャカミー
首里の女子サムレー。
伊平屋島出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・チニンチルー
首里の女子サムレー。
知念出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・チタ
首里の女子サムレー。
佐敷出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・タカ
首里の女子サムレー。
佐敷出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・グイクナビー
首里の女子サムレー。
越来出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・チャウサ
島添大里の女子サムレー。
北谷出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ニシンジニー
島添大里の女子サムレー
読谷山出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ナグカマ
佐敷の女子サムレー
名護出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ナカウシ
平田の女子サムレー
中グスク出身。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・シンゴ
早田新五郎。対馬のサイムンタルー(早田左衛門次郎)の弟。
兄の左衛門太郎が朝鮮に投降したため、お屋形様の代理を務める。
佐敷ヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・マグサ
クルシの配下として尚巴志の家臣になる。
クルシが引退したあと、船長になる。
琉球での妻はイチ。
マチルギたちを乗せてヤマトゥに行く。

・カンスケ
対馬島のイトの弟。尚巴志の義弟。

・一文字屋孫三郎
坊津の一文字屋の主人。

・早田左衛門三郎
シンゴの兄。早田氏の五島の拠点を守る。

・早田藤五郎
シンゴの義兄。早田氏の壱岐島の拠点を守る。

・志佐壱岐守
壱岐島の倭寇の大将。
サハチがヤマトゥに行った時にお世話になる。
ジクー禅師を連れて琉球に行く。
壱岐島に来たマチルギたちを歓迎する。



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2018年04月09日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 30.浜辺の酒盛り

五月十日、マチルギ、馬天ヌル、ササ、佐敷ヌル、フカマヌル、ウニタキの妻のチルー、そして、ヒューガ、ジクー禅師、ヂャンサンフォンとシンシン、三星党のイーカチとシズ、十人の女子サムレーを乗せたマグサの船は馬天浜を出帆しました。
サミガー大主の次男のシタルーと宇座の御隠居の息子のクグルーもシンゴの船に乗ってヤマトゥ旅に出ました。

その二日前、サハチ(尚巴志)はマグサと一緒に馬天浜の浜辺で酒を飲みながら話をしました。
叔母のマチルーが来て、ウミンチュたちを呼んで楽しい酒盛りが始まりました。

マチルギたちを見送って島添大里グスクに帰ると、グスクの門の前に兼グスク按司が一人でいました。
ヂャンサンフォンがヤマトゥに行った事を知ると兼グスク按司は帰って行きました。
ウニタキが調べた所によると、兼グスク按司は武芸者を集めていて、久高島参詣からの帰りにサハチを衝撃しようとしていたが急遽、中止になったとの事です。
ヂャンサンフォンと出会った事で、兼グスク按司の武芸好きが、父親の敵討ちよりも勝ったようでした。

首里グスクの楼閣造りも始まりました。
思紹は楼閣に龍の彫刻を飾ろうと、彫刻に熱中しています。

マチルギ、馬天ヌル、佐敷ヌルがいないので、サハチは首里と島添大里を行ったり来たりの生活になりました。



登場人物

・マチルギ
尚巴志の妻。伊波按司の妹。
女子サムレーたちの総大将。
島添大里按司の奥方だが、首里にいる事が多い。
女たちを連れてヤマトゥに行く。

・馬天ヌル
中山王思紹の妹。
霊力が高く、各地のヌルたちに慕われている。
娘のササも霊力が高い。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・ササ
馬天若ヌル。父親は水軍大将のヒューガ、母親は馬天ヌル。
幼い頃から母親に剣術を習い、娘たちの師範代を務めるほとの腕を持っている。
ヌルとしても強い霊力を持っていて、尚巴志と懐機を出会わせたのもササだった。
山田に行って、久良波のマサルーの息子、シラーに一目惚れをするが、その熱も下がる。
シンシンと仲よくなる。
ヒューガ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。

・佐敷ヌル
尚巴志の妹。シンゴと結ばれて、マユという娘がいる。
娘たちの剣術の師範で、女子サムレーたちの師範でもある。
強い霊力を持っているが、本人はまだ気づいていない。
マチルギ、馬天ヌルと一緒にヤマトゥに行く。

・フカマヌル(外間ノロ)
久高島のヌル。尚巴志の母違いの妹、ウミチル。
ウニタキの娘、ウニチルを産む。
佐敷ヌルたちと一緒にヤマトゥに行く。

・チルー
ウニタキの妻。
中山王妃の妹。
マチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。

・ヒューガ(三好日向)
中山王の水軍の大将。
妻は馬天ヌル。娘にササがいる。
奥間の一夜妻との間に、ユリという娘がいて、ユリは武寧の長男カニムイの側室になる。
浦添グスクが焼け落ちた時、ユリはウニタキに助けられて、佐敷の馬天ヌルの屋敷で娘と一緒に暮らしている。
馬天ヌル、ササと一緒にヤマトゥに行く。

・ジクー禅師
京都妙心寺の禅僧だったが、妙心寺が将軍義満につぶされ、志佐壱岐守と一緒に琉球に来る。
マチルギたちと一緒にヤマトゥに行く。

・ヂャンサンフォン(張三豊)
武当山の道士。ファイチの師匠。
永楽帝が会いたいと思って必死に探しているが、権力者には会いたくないと逃げている。
武当拳、武当剣の創始者。
シンシンを連れて琉球に行く。
マチルギと一緒にヤマトゥに行く。

・シンシン(杏杏)
ヂャンサンフォンの弟子。
両親は山賊に殺され、ヂャンサンフォンに拾われて、ファイチの妹夫婦に育てられる。
ヂャンサンフォンと一緒に琉球に行く。
ササと仲よくなる。
ササと一緒にヤマトゥに行く。

・イーカチ
「三星党」の副頭。
絵を描くのが得意。
マチルギを守るためにヤマトゥに行く。

・シズ
ウニタキの配下。
父はヤマトゥンチュでヤマトゥ言葉が話せる。
イーカチと一緒にヤマトゥに行く。

・シタルー
サミガー大主の次男。
クグルーと一緒にヤマトゥ旅に出る。

・クグルー
泰期の三男。
妻は苗代大親の次女。
シタルーと一緒にヤマトゥ旅に出る。

・シンゴ
早田新五郎。対馬のサイムンタルー(早田左衛門次郎)の弟。
兄の左衛門太郎が朝鮮に投降したため、お屋形様の代理を務める。
佐敷ヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・マグサ
クルシの配下として尚巴志の家臣になる。
クルシが引退したあと、船長になる。
琉球での妻はイチ。
マチルギたちを乗せてヤマトゥに行く。

・イチ
マグサの妻。
10歳の娘がいる。

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。
妻のマチルギをヤマトゥ旅に行かせる。

・ナツ
ウニタキの配下だったが、尚巴志の側室になる。
尚巴志の七男、ナナルーを産む。

・サスカサ
島添大里ヌル。
尚巴志の長女。
佐敷ヌルがヤマトゥに行ったので留守を守る。

・運玉森ヌル
先代のサスカサ。
慶良間の島から戻り、島添大里ヌルに復帰して、ミチを一人前のヌルに育てる。
ミチにサスカサを譲って、運玉森ヌルを名乗る。
カナを浦添ヌルにするために指導する。

・カナ
浦添按司になった當山親方の娘。
浦添ヌルになるために馬天ヌルのもとで修行。
馬天ヌルがヤマトゥ旅に出たあと、運玉森ヌルのもとで修行する。

・クルシ
早田左衛門太郎の重臣。
倅に跡を譲って隠居し、尚巴志の家臣になる。
ヒューガがヤマトゥ旅に出た時、水軍大将を務める。

・マチルー
尚巴志の叔母。
ウミンチュに嫁ぐ。

・ミフー
サミガー大主の長女。
ウミンチュに嫁ぐ。

・チキンジラー
ナツの伯父。
馬天浜のウミンチュ。

・サミガー大主
尚巴志の叔父、ウミンター。
父、サミガー大主の跡を継ぐ。

・兼グスク按司
武寧の次男、ンマムイ。
武芸に興味を持ち阿波根グスクに武芸者たちを集めている。
ヂャンサンフォンに会いに武当山に行ったことがある。
日本の剣術、念流と明国の拳術、少林拳を身に付けている。
ヂャンサンフォンに出会えたので、尚巴志の襲撃を中止する。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
妻のチルーとフカマヌルが一緒にヤマトゥに行ったので、フカマヌルとの事がチルーにばれないかと心配している。

・マカトゥダル
尚巴志の長男、サグルーの妻。
山田按司の三女。

・思紹
中山王。尚巴志の父親。
佐敷按司を隠居して、東行法師を名乗り、慶良間の島で若い者たちを鍛える。
一千人の兵を育て、その兵力によって、中山王武寧を倒し、中山王となる。
王となってもじっとしているのは苦手で、兵たちの指導をしている。
首里グスクに築く楼閣に飾る彫刻作りに張り切っている。



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2018年04月02日

尚巴志伝 あらすじと解説 第二部 29.丸太引きとハーリー

久高島参詣で、15人の戦死者を出した事に思紹は落ち込んでいました。
皆が落ち込んでいるので、サハチ(尚巴志)は盛大なお祭りをやろうと考えます。
浮島にある5本の太い丸太を競わせて首里まで運ばせようと考えます。
佐敷ヌル、ササ、サスカサ、久米村の娘、波之上権現の巫女が先導役を務めて、勇ましいお祭りは大成功します。
佐敷ヌルは丸太の上に飛び乗って大喝采を浴びました。

5月4日、山南王のシタルーから招待されて、サハチはハーリーを見に行きました。
ヂャンサンフォンとシンシン、ササとクルー夫婦を連れて、サハチは豊見グスクに行きました。
初めて豊見グスクに入ったサハチたちはシタルーと豊見グスク按司夫婦に歓迎されます。

南部の按司たちも来ていて、サハチを白い目で見て、あまり居心地はよくありません。
武寧の次男の兼グスク按司もいて、ヂャンサンフォンがいる事を知ると目の色を変えてやって来ました。
兼グスク按司はヂャンサンフォンに会うために武当山まで行ったと言います。

ハーリーが終わったあと、サハチはシタルーと話をして、中山王の龍舟を来年は出してほしいと頼まれます。
サハチは了解します。

豊見グスクを去る時、兼グスク按司はたった一人でサハチたちに付いて来ました。
帰りに敵の襲撃があるかと思われましたが、何事もなく無事に島添大里グスクに帰りました。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父は中山王の思紹。
妻は伊波按司の妹、マチルギ。
父を中山王にして、明国に旅立つ。

・思紹
中山王。尚巴志の父親。
佐敷按司を隠居して、東行法師を名乗り、慶良間の島で若い者たちを鍛える。
一千人の兵を育て、その兵力によって、中山王武寧を倒し、中山王となる。
王となってもじっとしているのは苦手で、兵たちの指導をしている。
久高島参詣で15人の弟子たちを失って悔やむ。

・ウニタキ
表向きは地図を作っている重臣の三星大親。
中山王の裏の組織「三星党」の頭領。
妻は尚巴志の叔母のチルー。
尚巴志を守るために一緒に明国に行く。
久高島参詣でイシムイの攻撃を未然に防げなかった事を悔やむ。

・佐敷ヌル
尚巴志の妹。シンゴと結ばれて、マユという娘がいる。
娘たちの剣術の師範で、女子サムレーたちの師範でもある。
強い霊力を持っているが、本人はまだ気づいていない。
丸太引きのお祭りで、丸太の上で華麗に舞って大喝采を浴びる。

・ササ
馬天若ヌル。父親は水軍大将のヒューガ、母親は馬天ヌル。
幼い頃から母親に剣術を習い、娘たちの師範代を務めるほとの腕を持っている。
ヌルとしても強い霊力を持っていて、尚巴志と懐機を出会わせたのもササだった。
山田に行って、久良波のマサルーの息子、シラーに一目惚れをするが、その熱も下がる。
シンシンと仲よくなる。
丸太引きのお祭りに参加する。

・サスカサ
島添大里ヌル。
尚巴志の長女。
丸太引きのお祭りに参加する。

・ワンルイリー
久米村の長史、王茂の娘。
丸太引きのお祭りに参加する。

・波之上権現の巫女
丸太引きのお祭りに参加する。

・ナツ
ウニタキの配下だったが、尚巴志の側室になる。
尚巴志の七男、ナナルーを産む。

・苗代大親
中山王思紹の弟。武術師範。
サムレーたちの総大将。

・ヂャンサンフォン(張三豊)
武当山の道士。ファイチの師匠。
永楽帝が会いたいと思って必死に探しているが、権力者には会いたくないと逃げている。
武当拳、武当剣の創始者。
シンシンを連れて琉球に行く。

・シンシン(杏杏)
ヂャンサンフォンの弟子。
両親は山賊に殺され、ヂャンサンフォンに拾われて、ファイチの妹夫婦に育てられる。
ヂャンサンフォンと一緒に琉球に行く。
ササと仲よくなる。

・クルー
尚巴志の弟。
妻は山南王シタルーの三女、ウミトゥク。

・ウミトゥク
クルーの妻。シタルーの娘。

・シタルー
山南王。
妻は察度の娘、トゥイ。

・豊見グスク按司
シタルーの長男、タルムイ。
妻は尚巴志の妹、マチルー

・マチルー
豊見グスクヌルの妻。
尚巴志の妹。

・小禄按司
泰期の長男。

・米須按司
武寧の弟。

・瀬長按司
武寧の弟。

・兼グスク按司
武寧の次男、ンマムイ。
武芸に興味を持ち阿波根グスクに武芸者たちを集めている。
ヂャンサンフォンに会いに武当山に行ったことがある。
日本の剣術、念流と少林拳を身に付けている。

・マハニ
兼グスク按司の妻。
山北王、攀安知の妹。

・具志頭按司
島添大里按司だったヤフスの義父。

・真壁按司
タブチとシタルーの従兄。

・李仲按司(りーぢょんあじ)
進貢船の正使を務めた事もある唐人。
シタルーの軍師。

・李仲ヌル
李仲按司の次女。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球
posted by 酔雲 at 16:53| Comment(0) | 尚巴志伝 あらすじと解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする