2017年05月29日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 73.ナーサの望み

ウニタキが望月党を倒してから、浦添グスクの侍女のナーサは「よろずや」にちょくちょく遊びに来るようになりました。
ナーサは侍女を引退して、何か商売を始めようと思っているようです。
長年、女たちを使っていたので、遊女屋ならできそうだと思うが、遊女屋に行った事がないので、どんな事をしているのかわからないと言います。
ウニタキはヒューガの配下がやっている遊女屋「喜羅摩」に、ナーサを連れて行きます。
ナーサは遊女たちから真剣に話を聞いていて、本気で、遊女屋をやりたいと思っているようでした。

半月後、ウニタキはナーサと会いました。
ナーサは首里にできる新しい城下で「遊女屋」をやりたいと言います。
ウニタキはナーサを信じて、自分の事やサハチ(尚巴志)の事を話します。
ナーサは生まれ故郷の奥間のためにも、サハチのために働きたいと言って、ナーサが書いた浦添グスクの詳しい見取り図をウニタキに渡します。

サハチは浦添グスクの見取り図を見て喜び、ウニタキと一緒に浦添の「よろずや」に行ってナーサと会います。
ナーサの話を聞いて、サハチは以前、ナーサに会っていた事に気づきます。
クマヌに連れられて、初めて宇座の御隠居(泰期)の牧場を訪ねた時、馬に乗った勇ましく美しい侍女が浦添から来ましたが、それがナーサだったのです。

年の暮れ、父がヒューガと一緒に慶良間の島から帰って来ました。
サハチは父とヒューガと一緒に首里グスクを奪い取る作戦を練ります。


登場人物

・ナーサ
汪英紫が八重瀬グスクを攻め落とす時に、八重瀬按司に贈った絶世の美女。
浦添の若按司に嫁いだ汪英紫の長女、ウシの侍女として浦添グスクに入り、今では侍女たちを束ねている。
ウニタキの亡くなった妻、ウニョンの実の母親。
侍女を引退して、「遊女屋」をやろうと考えている。

・ムトゥ
マチルギの教え子。ウニタキの配下。
浦添の「よろずや」の売り子。

・望月ヌル
ヤエ。
望月党の兄二人が亡くなり、イブキと一緒になって、浦添の「よろずや」の女将になる。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。
望月党を壊滅させ、妻と娘の敵を討つ。

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・東行法師
尚巴志の父、サグルー。
佐敷按司をサハチに譲り、東行法師を名乗って旅に出る。
慶良間の無人島で若い者たちを鍛え、『師匠』と呼ばれる。

・ヒューガ
三好日向。武芸者。尚巴志の師匠。
尚巴志のために山賊になる。
山南王の船を奪い取って海賊になり、慶良間の島の修行者たちの食糧を調達する。



尚巴志伝
ラベル:琉球 尚巴志伝

2017年05月22日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 72.伊波按司

勝連の噂が飛び交っていた7月の下旬、大きな台風がやって来ました。
島添大里も佐敷も平田もそれ程の被害はなくて助かります。
ウニタキが調べた所によると、建築中の首里グスクの石垣がかなり崩れたようです。
石垣の崩壊は中山王の武寧を激怒させ、崩れた石垣を担当していた石屋と人足たちは牢獄に入れられます。
今年中に完成させて、来年の正月は首里グスクで祝おうと計画していた武寧は、怒りが治まらず、手抜き工事に関係していた者たちは去勢して明国に送ると言ったそうです。

九月の半ば、伊波按司が危篤だと知らせが来ます。
サハチ(尚巴志)夫婦とサム夫婦はクマヌと一緒に伊波に行きます。
着いた時には、伊波按司は亡くなっていました。
マチルギは突然の父親の死を悲しみます。

サムは父親の死をきっかけにして、サハチの家臣になる事を決心します。
伊波大親を名乗って、重臣の一人になりました。

伊波から帰るとウニタキに呼ばれたサハチは、八重瀬按司と中山王の婚礼が決まった事を知ります。
冊封使が来て以来、中山王と山南王の仲に溝ができ、首里グスクの石垣の崩壊で溝がさらに深まり、中山王は八重瀬按司と組んで、山南王を倒そうとたくらんでいるようです。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・北谷按司
妻は望月党に殺された江州按司の娘。

・シワカー
ウニタキの弟。
二人の兄の死後、勝連按司になる。
妻は北谷按司の妹。

・越来按司
妻は北谷按司の妹。

・中グスク按司
妻は北谷按司の妹。

・佐敷ヌル(佐敷ノロ)
尚巴志の妹、マシュー。神名はツキシル。
師範代として娘たちに剣術を教えている。
佐敷から島添大里に移る。
シンゴと結ばれ、娘のマユが生まれる。

・馬天ヌル(馬天ノロ)
尚巴志の叔母。神名はティーダシル。
ヒューガと結ばれ、娘のササが生まれる。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。
望月党を壊滅させ、妻と娘の敵を討つ。

・中山王、武寧
フニムイ。察度の長男。浦添按司。
妻は汪英紫の娘ウシで、タブチとシタルーの義兄。
山北王、攀安知の義父。
山南王のシタルーと一緒に首里にグスクを築く。

・山南王、汪応祖
シタルー。汪英紫の次男。島尻大里按司。
山南王の官生として明国に留学する。
兄タブチとの争いに勝ち山南王になる。

・伊波按司
羽地按司に滅ぼされた今帰仁按司の次男。マチルギの父。

・伊波若按司
伊波按司の長男、チューマチ。妻は研ぎ師ミヌキチの娘。

・山田按司
伊波按司の次男、トゥク。妻は宇座の御隠居の娘。

・伊波ヌル
伊波按司の長女。

・安慶名按司
伊波按司の三男、マイチ。妻は勝連按司の娘。

・サム
伊波按司の四男。マチルギの兄。
妻はクマヌの娘のマチルー。
伊波を飛び出し、妻を連れて佐敷に来る。
父親の死後、伊波大親を名乗り、尚巴志の重臣になる。

・マチルギ
尚巴志の妻。
伊波按司の次女。娘たちの剣術の師匠。
サスカサからムムトゥフミアガイ(百度踏揚)という神名を授かる。

・ムタ
伊波按司の五男。妻は越来按司の娘。

・ウトゥ
伊波按司の三女。北谷按司の弟に嫁ぐ。

・クマヌ
ヤマトゥの山伏。熊野大親。
尚巴志の家臣でサムレー大将。

・マチルー
サムの妻。クマヌの娘。

・タブチ
八重瀬按司
汪英紫の長男、シタルーの兄。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球

2017年05月15日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 71.勝連無残

永楽三年(1405年)の正月の末、シンゴとクルシの船が馬天浜に来て、サムとクルーがヤマトゥ旅から帰って来ました。
3月の半ばには島尻大里で盛大な婚礼があり、南部の按司たちが勢揃いしました。
サハチ(尚巴志)は島尻大里グスクに初めて入りましたが、グスク内には立派な建物がいくつも建っていて驚きます。
婚礼の翌日、サハチはウニタキに呼ばれ、中グスク按司が何者かに殺された事を知ります。
ウニタキは望月党の仕業に違いないと言います。

4月の初め、サハチの長男のサグルーが、弟のマサンルーと一緒にヤマトゥへと旅立ちます。
サグルーも16歳になり、サハチがヤマトゥに行った年齢になったのです。
その頃、越来按司が亡くなりました。病死と公表されましたが、真相はわかりません。
ウニタキは望月党の仕業だと言います。

5月の初め、サハチはウニタキに呼ばれて、「まるずや」に行きます。
ウニタキは望月党の弟のグルーが、兄のサンルーに殺されたと言います。

6月になると勝連按司が奇病に罹って亡くなり、弟の江州按司が勝連按司になりました。

6月の半ば、ウニタキは望月党を壊滅させて、妻と娘の敵を討ちました。
弟を倒したサンルーが、安心して以前の隠れ家に戻って来た所をウニタキは襲撃して、皆殺しにしたのでした。
弟との争いで配下の者が多く亡くなり、サンルーの一味は30人もいなかったとの事です。

勝連の騒ぎはそれで終わる事はなく、7月に勝連按司が先代と同じように奇病に罹って亡くなります。
望月党はすでに消滅したので、北谷按司の仕業かもしれません。
按司が奇病に倒れて、次々と変わるので、勝連グスクは呪われているとの噂が流れました。



望月党

1336年、初代望月三郎(サンルー)、琉球に来る。
      勝連按司と出会い、意気投合して、勝連按司に仕え、裏の組織「望月党」を結成する。
1346年、勝連按司の娘が察度に嫁ぐ。望月党の女が侍女として付いて行く。
1349年、察度、浦添按司の西威を滅ぼす。望月党が裏で活躍する。
1347年、勝連按司の娘が中グスク按司に嫁ぐ。中グスクに侍女を入れる。
1354年、3代目勝連按司が死す。若按司が4代目を継ぐ。
1365年、初代望月サンルーが死す。長男が2代目望月サンルーを継ぐ。
1374年、4代目勝連按司が死す。若按司が5代目を継ぐ。
      新しい勝連按司のために邪魔な老臣を殺す。
1380年、勝連按司の娘が越来按司の息子に嫁ぐ。越来に侍女を入れる。
1387年、5代目勝連按司が死す。若按司が6代目を継ぐ。
      新しい勝連按司のために邪魔な老臣を殺す。
1389年、勝連按司の娘が伊波按司の息子に嫁ぐ。伊波グスクに侍女を入れる。
1389年、江洲按司を殺す。勝連按司の弟が江州按司になる。
1391年2月、今帰仁合戦。ウニタキが活躍する。
1392年 2月、望月党の2代目サンルーが死す、長男が3代目望月サンルーを継ぐ。
      4月、望月党、高麗人の山賊となり、村々を襲撃する。
      8月、望月党、ウニタキを襲撃して殺す。
      12月、勝連按司の妹が武寧の長男に嫁ぐ。浦添グスクに侍女を入れる。
         弟のグルーは兄のサンルーのやり方に反対して、望月党を抜ける。
1402年、グルーか新しい望月党を結成して戻って来る。
         グルーは江洲按司に付いて、勝連の兄弟を対立させる。
1403年 2月、望月ヌルが浦添で、サンルーの配下に斬られる。「よろずや」に助けられる。
1405年 3月、中グスク按司、勝連按司の命令でサンルーに殺される。
      4月、越来按司、勝連按司の命令でサンルーに殺される。
      5月、グルー、江洲按司の裏切りでサンルーに殺される。
      6月、勝連按司がサンルーに殺され、江洲按司が勝連按司になる。
      6月、ウニタキ、サンルーの隠れ家を襲撃して、サンルーを殺し、望月党を壊滅させる。
      7月、江洲按司が北谷按司に殺され、四男のシワカーが勝連按司になる。



登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・シンゴ
早田新五郎。サイムンタルーの弟。
兄の左衛門太郎が朝鮮に投降したため、お屋形様の代理を務める。
佐敷ヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・クルシ
早田左衛門太郎の重臣。
倅に跡を譲って隠居し、尚巴志の家臣になる。

・サム
伊波按司の四男。マチルギの兄。
妻はクマヌの娘のマチルー。
伊波を飛び出し、妻を連れて佐敷に来る。

・クルー
尚巴志の弟。

・マチ
母方の祖母。美里之子の妻。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。
望月党を壊滅させ、妻と娘の敵を討つ。

・チルー
ウニタキの妻。美里之子の娘。

・山南王、汪応祖
シタルー。汪英紫の次男。島尻大里按司。
山南王の官生として明国に留学する。
兄タブチとの争いに勝ち山南王になる。

・大グスク按司
マナビー(大グスクヌル)の弟。
父が戦死したあと、母と共に小禄のはずれに隠れ住んでいた。
尚巴志から大グスクを譲られ、大グスク按司になる。

・玉グスク按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。

・知念按司
南部東方の按司。若按司の妻は尚巴志の妹。
大グスク按司の叔父。

・垣花按司
南部東方の按司。
大グスク按司の叔父。

・糸数按司
先代の糸数按司の母親違いの弟。
察度に仕えて護衛隊長を務め、上間按司になる。
兄の糸数按司を倒して、糸数按司になる。

・タブチ
八重瀬按司
汪英紫の長男、シタルーの兄。

・マチルギ
尚巴志の妻。
伊波按司の次女。娘たちの剣術の師匠。
サスカサからムムトゥフミアガイ(百度踏揚)という神名を授かる。

・ナツ
ウニタキの配下。
島添大里グスクの侍女。
密かにサハチを思っている。

・サグルー
尚巴志の長男。

・マサンルー
尚巴志の弟。
佐敷グスクを任され、佐敷大親を名乗る。

・中グスク按司
察度の娘婿。
望月党に殺される。

・越来按司
察度の三男。
望月党に殺される。

・望月サンルー
望月党のお頭。三代目の望月サンルー。

・望月グルー
サンルーの弟で、兄と対立する。

・望月ヌル
望月党のお頭、サンルーとその弟、グルーの妹。

・勝連按司
ウニタキの長兄。
望月党に殺される。

・江州按司
ウニタキの次兄。
兄の死後、勝連按司になるが、北谷按司に殺される。

・シワカー
ウニタキの弟。
二人の兄の死後、勝連按司になる。
妻は北谷按司の妹。

・北谷按司
妻は望月党に殺された江州按司の娘。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球

2017年05月08日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 70.久米村

11月に冊封使は帰って行きました。
サハチ(尚巴志)は「まるずや」でウニタキと会います。
ウニタキは、中山王の武寧と山南王のシタルーの間にすきま風が吹き始めたようだと言います。
シタルーは明国の言葉がしゃべれるので、冊封使と仲よくしていたのが、武寧には気に入らなかったようです。
首里のグスクが完成するまではシタルーが必要ですが、グスクが完成したら、武寧はシタルーを必要とはしなくなるだろうとウニタキは言います。

サハチはヤキチから、奥間ヌルが娘を産んだと聞いてほっとしました。
もし、男の子が生まれたら、もう一度、奥間に行かなければならなくなると思っていました。
行くのはいいが、そのあと、マチルギの事を考えると恐ろしくなりました。

12月に、サハチとウニタキはファイチ(懐機)に呼ばれて浮島の久米村に行きました。
ファイチの拠点は大通りから細い道に入って、迷路のように入り組んだ道の中にある茅葺きの小さな家でした。
ファイチは風水師として、久米村の人たちの相談に乗っているようです。
ファイチはメイファンという明国の美女と一緒にいました。
メイファンは明国から逃げて来た盗賊の女で、一緒にいた盗賊の男は明国から来た使者たちに捕まったそうです。

久米村を支配しているのはアランポーで、明国の皇帝から「国相」という地位を与えられて、王様のように贅沢な暮らしをしていました。
久米村でアランポーに逆らう事はできませんが、長史のワンマオ(王茂)はアランポーに反感を持っていて、ファイチはワンマオを味方に引き入れようと考えています。
ファイチはサハチとウニタキをワンマオに会わせます。
サハチとウニタキにはよくわかりませんが、ファイチは、うまくいった喜びます。
ファイチはサハチとウニタキをメイファンの屋敷に連れて行き、明国の料理を御馳走します。
食事中、浮島の港にシャム(タイ)の船が入ってきます。
サハチたちはシャムの船を見に行きます。


登場人物

・サハチ(尚巴志)
島添大里按司。
父はサグルー(東行法師)、母は先代の美里之子の娘。
祖父はサミガー大主、祖母は先々代の大グスク按司の娘。

・ナツ
ウニタキの配下。
島添大里グスクの侍女。
密かにサハチを思っている。

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)、ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・ヤキチ
奥間の鍛冶屋。サハチを守るために佐敷に送られる。
奥間大親。

・ファイチ(懐機)
明国から逃げて来た道士。
家族を佐敷に連れて来て、尚巴志のために活躍する。
久米村を仕切っているアランポーを倒すため、風水師として久米村に住む。

・メイファン(張美帆)
明国の海賊の娘。
海賊の男と一緒に琉球に来て、密貿易で稼ぐ。
男は明国から来た使者に捕まり、明国に連れて行かれる。
メイファンはファイチに助けられ、南蛮の商人として浮島に住んでいる。

・ワンマオ(王茂)
久米村の唐人。
アランポーを追い出すためにファイチと手を組む。

・アランポー(亜蘭匏)
久米村の唐人。
1383年、泰期に代わって正使となり、明国に行く。
1394年、国相に任じられる。
久米村を仕切っている。



尚巴志伝
ラベル:尚巴志伝 琉球

2017年05月01日

尚巴志伝 あらすじと解説 第一部 69.ウニョンの母

ウニタキは浦添の「よろずや」にいるムトゥから信じられない話を聞きます。
浦添グスクの侍女たちを仕切っているナーサが、ウニタキの妻だったウニョンの本当の母親だったというのです。

ナーサは三十三年前、中山王の武寧に嫁いだ花嫁の侍女として八重瀬から浦添に行きます。
ナーサの美貌は、当時十六歳だった武寧の心を捕らえ、武寧は花嫁よりも侍女のナーサに夢中になってしまいます。
ナーサは妊娠してしまい、武寧は困って、花嫁の父親の汪英紫に相談し、察度には内緒で、ナーサは八重瀬でウニョンを産みます。
ウニョンは花嫁が産んだという事にして育てられ、勝連按司の三男だったウニタキに嫁ぎます。

話を聞いたウニタキは腰を抜かしてしまうほどに驚き、もっと詳しい話を聞きたいと思います。
ムトゥに頼んで、ウニタキは「よろずや」でナーサと会います。
すでにナーサは50歳を越えているはずなのに、未だに美しく、30代にしか見えませんでした。
ナーサはウニタキをじっと見つめて、ウニョンの夫の浜川大親ではないかと言います。
ウニタキは覚えていなかったが、以前、ウニタキはナーサと会っていて、ナーサは覚えていました。
正体を明かすつもりはなかったが、ばれてしまったのなら仕方がないとウニタキはウニョンの夫だと名乗ります。

ナーサは勝連から来た侍女から「望月党」の事を知り、娘の敵を討つために、望月党の事をずっと調べていたと言います。
ウニタキはナーサの話を聞いて、必ず、望月党を倒すと約束します。

一月後、いなくなった望月ヌルの居場所がわかり、イブキが救い出して浦添の「よろずや」に連れて来ました。


登場人物

・ウニタキ
先代勝連按司の三男。先代の中山王、察度の孫娘(武寧の娘)ウニョンを妻に迎える。
今帰仁合戦で、勝連の水軍大将として活躍する。
浜川大親となりヤマトゥとの交易を担当する。
望月党に妻子を殺され、佐敷に逃げてくる。
尚巴志のために裏の組織「三星党」を結成する。
尚巴志の叔母、チルーを妻に迎える。
久高島のフカマヌルと結ばれ、娘が生まれる。

・ムトゥ
マチルギの教え子。ウニタキの配下。
浦添の「よろずや」の売り子。

・ナーサ
汪英紫が八重瀬グスクを攻め落とす時に、八重瀬按司に贈った絶世の美女。
浦添の若按司に嫁いだ汪英紫の長女、ウシの侍女として浦添グスクに入り、今では侍女たちを束ねている。

・イブキ
ヤマトゥの山伏。ウニタキの師匠。
ウニタキの配下になり、浦添の「よろずや」の主人となる。

・望月ヌル
望月党のお頭、サンルーとその弟、グルーの妹。

・中山王、武寧
フニムイ。察度の長男。浦添按司。
妻は汪英紫の娘ウシで、タブチとシタルーの義兄。
山北王、攀安知の義父。
山南王のシタルーと一緒に首里にグスクを築く。

・ウシ
武寧の妻。汪英紫の娘。
八重瀬按司のタブチと山南王のシタルーの姉。

・汪英紫
先代の山南王。中山王武寧の義父。
武寧の妻のウシと八重瀬按司のタブチと山南王のシタルーの父親。
八重瀬グスクを奪い取って、八重瀬按司になり、島添大里グスクを奪い取って島添大里按司になり、島尻大里グスクを奪い取って、山南王になる。



尚巴志伝
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