2015年07月28日

護佐丸(ごさまる)

護佐丸は尚巴志(しょうはし)のために戦い続けた戦国武将です。
父親は山田按司で、曾祖父は今帰仁(なきじん)按司でした。曾祖父の敵を討って、今帰仁グスクを奪い返すために、幼い頃から武芸に励みます。
護佐丸という名は死後に贈られた名前か、生存中にノロに名付けられた神名かわかりませんが、「おもろさうし」にも出てきません。
「護佐丸・阿麻和利(あまわり)の乱」で共に滅ぼされた阿麻和利を讃える歌は載っているのに不思議です。妻だった百度踏揚(ももとふみあがり)によって、阿麻和利の歌は残されたのでしょうか。
生まれた時に付けられた童名は「真牛(マウシ)」だったようです。
山田グスクの山中で武術修行に励んでいた16歳の時、叔父の尚巴志が中山王の武寧(ぶねい)を倒します。次男だった護佐丸は叔父を頼って首里に向かいます。
護佐丸は尚巴志の次男(後の尚忠王)と同い年で、共に武術修行に励み、共にヤマトゥ旅にも出たと思われます。
24歳の時、八重瀬按司が弟の山南王を殺すという事件が起こり、八重瀬按司を退治する合戦で、護佐丸は活躍し、二年後の今帰仁合戦では搦め手の大将を務めます。
今帰仁合戦の活躍で、護佐丸は念願の敵討ちをして、今帰仁グスクを奪い返し、今帰仁按司として北部をまとめるように命じられます。
護佐丸は今帰仁グスクに五年間いて、奄美地方まで中山王の支配が及ぶようにします。
31歳の時に、思紹王が亡くなり、尚巴志が中山王になります。今帰仁按司は尚巴志の次男が任じられ、護佐丸は座喜味に新しいグスクを築いて移り、読谷山(ゆんたんざ)按司を名乗ります。
39歳の時、山南王を倒す合戦があり、護佐丸は総大将を務めます。山南王を倒した尚巴志はようやく、琉球を統一します。これで安泰と思っていた四年後、茂知附(もちづき)按司によって、勝連グスクが奪われます。
勝連グスクはヤマトゥとの交易で栄える重要な拠点です。奪い返すために、護佐丸は中グスク按司に任命されて、座喜味グスクから中グスクに移ります。
勝連グスクを奪い返せないまま、六年が経ち、師と仰いでいた尚巴志王が亡くなり、尚忠が中山王になります。
尚忠は王になって六年後、55歳の若さで亡くなってしまいます。その頃、阿麻和利が茂知附按司を倒して、勝連按司になります。
尚忠の長男が跡を継いでの尚思達王となりますが、この王も在位5年で亡くなります。その後、尚忠の弟、尚金福が王となり、尚金福が4年後に亡くなると、金福の長男、志魯と金福の弟の布里が家督争いを始め、首里グスクが炎上してしまいます。志魯は戦死し、布里は逃げ、その下の弟、尚泰久(しょうたいきゅう)が王になります。
尚泰久の妻は護佐丸の娘でした。嫁に出した時、泰久が王になるなんて考えてもいなかったのに、王が次々に代わったお陰で、娘婿が王となりました。
護佐丸は娘婿を助けて、首里グスクを再建しますが、失墜してしまった王権の立て直しは難しく、各地で不穏な動きが起こり、護佐丸はそれらを解決するために各地を飛び回ります。護佐丸が出向けば、敵対する者も素直に武器を捨てます。さすが、護佐丸と褒められますが、逆にそれが王府にとっては驚異になります。護佐丸が声を掛ければ各地の按司たちが一団となって、首里を攻めるのではないかと恐怖に怯えます。
そこに登場するのが金丸(後の尚円王)です。尚泰久王の側近だった金丸は護佐丸を倒すために阿麻和利を利用しようと考え、尚泰久の娘、百度踏揚を勝連の阿麻和利に嫁がせます。
阿麻和利を倒すのは護佐丸の念願でした。亡くなった尚巴志王から、勝連を取り戻してくれと頼まれたのかもしれません。しかし、王が次々と代わってしまい、勝連を攻める余裕はなく、勝連攻撃の王命はいつになってもありません。王命がなければ攻めることもできず、阿麻和利は調子に乗って、奄美の島々も奪い取ってしまいました。
そんな阿麻和利を攻めるどころか、王の婿に迎えるというのです。しかも、勝連に嫁ぐのは可愛い孫娘です。
護佐丸は王府のすることにあきれ果て、自力でも勝連を倒すと決心したのかもしれのせん。そのための訓練が誤解を呼び、王府に刃向かう者として征伐されてしまいます。
護佐丸征伐軍の大将は阿麻和利です。その阿麻和利も謀反ありとして、鬼大城に成敗され、鬼大城も王となった金丸によって成敗されます。真相を知っている者たちは金丸以外は皆、亡くなってしまいます。
護佐丸が逆賊になったため、護佐丸の娘が産んだ王子たちは首里から追放されてしまいます。ところが、第一尚氏を倒した金丸は護佐丸の子孫たちを首里に迎え入れています。護佐丸と金丸、共に丸の付く名前を持つ二人は裏でつながりがあったのかもしれません。

「尚巴志伝・第二部」は若き護佐丸が首里に向かう場面から書き始めようと思っています。


尚巴志伝


    
posted by 酔雲 at 11:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球王国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする